ソーシャルスタートアップ環境の現状と20代若手起業家・エンジニアのこれからを考える

加藤たけし | 2011/08/10

 

Startups

 

アメリカにおける Y CombinatorやTechStarsのようなSeed Accelerator (シードアクセラレーター:短期育成型のインキュベーション)としてのインキュベーション・投資プログラムが日本国内でもいくつかスタートしていることに注目している方も多いかと思います。

 

よく名前が挙がるのは、デジタルガレージ・カカクコム・ネットプライスの3社が昨年7月にスタートさせたOpen Network Lab(ONL:オンラボ)と、サイバーエージェントベンチャーズが主催するStartupsの2つ 。伊藤穣一氏やLinkedInファウンダーのReid Hoffman氏、Tim O’Reilly氏など錚々たるメンターが参加するONLは、第1期最優秀チームのGiftee、第2期最優秀チームのWondershakeともに ループスTV にもゲスト出演してもらっていて、個人的にも親しくさせてもらっています。またStatupsについても、SFC高校時代の同級生が今年に入ってからサイバーエージェントベンチャーズに転職したり、第1弾サービスのMind Paletteも ループスTV にゲスト出演してくれたりと、ご縁も増えてきています。

<参考URL>
Y Combinator:http://ycombinator.com/
TechStars:http://www.techstars.org/
Open Network Lab:http://onlab.jp/

Startups:http://cyberagentventures.com/communication/communication_startups/

Giftee:http://giftee.co/

Wondershake:http://wondershake.com/
Mind Palette:http://mindpl.co.jp/

 

中でも、特に親しいGiftee太田氏やWondershake 鈴木氏の話を聞いても、低リスクで起業でき、かつグローバル視点で取り組める時代になったなぁと改めて感じます。非常にポジティブに、かつ果敢にチャレンジしている彼らの姿は、できるだけ多くの方々に知っていただきたいと思いますし、僕もできる範囲で応援し続けていくつもりです。以前Bloombergに シリコンバレーで「ザッカーバーグ予備軍」続々-10代の起業家たち という記事がありましたが、そんなアメリカの状況に臆することなく、これからの時代を担うべく日本発世界を目指しているスタートアップの皆さん。本当に頼もしい限りですね。

 

さてそんな中、この記事で紹介するのは、DeNAの資金提供のもと、設立した独立系のベンチャーキャピタルである IncubateFund が主催するIncubate Camp 2nd。20代の起業家・エンジニアが集う新規事業創出プログラムです。応募者の中から選抜された24名が集う1泊2日のキャンプでは、8名のベンチャーキャピタリストとともに合宿形式で事業プランをつくります。その後、ケーススタディを用いたセッションや開発合宿などを経て、最終的にDEMO Dayを設け、事業会社や投資家の人たちにプレゼンするという流れになっています。

 

投資プログラムには強いこだわりと意志を持っていて、24名のうち、最大10名(10社)に投資されるという点が最大の特徴でしょう。自己資金300万円さえ用意すれば、最初に300万円、2回目の投資ラウンドで1,000万円、計1,300万円のシードマネーを手に入れることができるのです。Ycombinator+Digital Sky TechnologiesのYuri Milner個人とSV Angelが設立した新しいファンド Start Fund をコンパクトにしたようなモデルで、他の国内Seed Acceleratorのプログラムよりもはっきりと投資条件が提示され、参加者にとってとてもわかりやすい形だと思います。具体的な流れやその投資プログラムが決まっていて、直面するであろう最初のハードルを超えることもできるので、参加者は当面の間、事業プランとその事業の構築に専念できるはずです。

 

Incubate Camp 2ndの詳細はこちら。

 

実はこのIncubate Fund、昔からの友人が最近ジョインしたことが、僕自身が詳しく知るきっかけになりました。金融系VCの出身のメンバーがリスクをとりながらやっているという熱い想いを聞くことができましたし、ファイナンスの部分における支援の必要性も実感しました。

 

シリーズA投資までは多くても、シリーズB投資ラウンドに勇気を持って多額を投資するプレイヤーは、国内ではまだほとんどいません。サービスを作っても、ユーザーを集めてからマネタイズするまでの経験を持っている人がほとんどいない現状だからこそ、そこまでコミットして、初めて「事業として一緒に立ち上げた」と言えるのではないかという話でした。

 

開発フェーズまではお金が出やすくなっていて、モノを作る人は増えてます。最近でいうと、アイディアからローンチまでを54時間で実現するStartup Weekendsや、学生エンジニアを中心に2ヶ月間でサービス/アプリ開発を行うブレークスルーキャンプなどがその象徴的な形でしょう。事業化するまでコミットして一緒に走ってくれるIncubate Fundの取り組み、個人的にも注目しています。

<参考URL>
Startup Weekend Tokyo:http://tokyo.startupweekend.org/
ブレークスルーキャンプ:http://www.facebook.com/breakthroughcamp

 

Incubate Camp 2nd自体は8月24日が応募締切ですが、それまではイベントも複数開催される予定のようで、たとえば今週末13日(土)の 20代でCEO・CTOを目指すための「ソーシャルスタートアップの作り方」 というイベントは非常に興味深いです。僕は現在予定を調整中ですが、興味をお持ちの方はぜひ以下をご覧ください。

 

■8/13(土)20代でCEO・CTOを目指すための「ソーシャルスタートアップの作り方」 http://www.goodfind.jp/2013/seminar/detail.html?sc_id=329

 

http://www.goodfind.jp/2013/seminar/detail.html?sc_id=329

また昨日、このようなニュースもありました。国内におけるスタートアップ事情はさらに盛り上がっていく予感がします。

<参考記事>
孫泰蔵氏が仕掛けるシードアクセラレーションプログラム、投資領域は5つhttp://jp.techcrunch.com/archives/jp20110809movida-japan-seed-acceralation/

 

 

海外のTech系スタートアップ事情はこのインフォグラフィックにまとまっていたので、こちらも紹介します。

 

Startup

<参考記事>
The Anatomy of a Tech Start-up [INFOGRAPHIC] | Penn Olson
http://www.penn-olson.com/2011/05/07/the-anatomy-of-a-tech-start-up/

 

最後に、前回のIncubate Camp発のサービス WishScope のコンセプト・ムービーが最近発表されていたので、そちらをどうぞ。こちらも非常にワクワクするサービスで、サービスインが楽しみです。

 

How to change your life by WishScope. from Zawatt Inc. on Vimeo.

 

 


 

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AUTHOR PROFILE

  • 著者:加藤たけし
ループス・コミュニケーションズ所属。ジャスダック上場の人材紹介(転職支援)会社で新卒採用とWebマーケティング、編集やキャリアコンサルタント、新規事業立ち上げを経験しながら3年半勤めた後、ITベンチャーを経て2010年10月からループスに加入。ソーシャルメディアの最先端情報をお届けするUSTREAM番組 ループスTV のプロデューサーも務める。
 
プライベートでは日本最大規模の読書コミュニティ「読書朝食会Reading-Lab(通称リーラボ)」発起人 。ITmediaオルタナティブ・ブログ ソーシャル&リアルの世界 にてソーシャルメディアの最新情報を中心に執筆するとともに、夫婦メディア @Cafe(アットカフェ) も運営。2013年からは「社会的な課題の解決に取り組む革新的な事業に対して、資金の提供と、パートナーによる経営支援を行っている組織」ソーシャルベンチャー・パートナーズ東京(SVP東京) のパートナーも。1983年生まれ。2006年SFC卒。

 

座右の銘:「ひとりじゃできないこと、みんなでやる」

 

より詳細なプロフィールや連絡先等は以下にまとめています。よろしければぜひご覧ください。

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