ソーシャル時代の人事評価とは

岡村健右(おかむらけんすけ) | 2013/02/28

Looops岡村(健)です。前回、米国Facebook社がどのように社内のソーシャル化を実現したのかという話をさせていただきました。

 

なぜ社内にソーシャルが必要なのか(Facebook社の場合) – 2013/2/5

 

今回はFacebook社がWork.comを使ってどのような人事評価を行っているのかを説明していきます。

 

Work.comにはFacebookの「いいね!」やコメント機能のような、社員同士でフィードバックを送る機能があります。それを使って、社員は4種類のフィードバックを得ることができます。

 

 

・同僚からの感謝のバッジ、メッセージ

・目標までの進捗状況

・上司からのコーチング

・同僚からのアドバイス

 

 

 

これによって、社員の仕事の進捗や成果、目標管理ができるようになります。同時に同じチームの社員同士がお互いに感謝の気持ちを伝えたり、功績によってポイントやバッジがもらえたりするなど、モチベーションが上がることで仕事の効率化につながるのです。

 

2週間に1回、360度評価が可能に

 

Facebook社では、開発業務の全ての作業が評価されます。ある技術者が別の技術者を評価する場合、評価の機会を週2回設定し、プログラミングの速度と時間に関するパフォーマンス指標をチェックしています。また、Work.comを使うことによって、同社の人事採用担当者の評価は1年に1回から2週間に1回になりました。

 

この仕組みを使うメリットは、直属の上司だけでなくそれ以外の同僚からも意見がもらえる。いわゆる360度評価ができる点です。しかも、フィードバックがリアルタイムに、頻繁にやりとりされるようになります。一般的な360度評価が、1年に一度程度と決して頻繁に行われなかったことに比べるとどうでしょうか。せっかく評価しても、通知表のように1年に一度では効果は期待できません。いったいどこを評価されたのか、何がどう問題なのかが分かりづらく、点数や結果ばかりに目がいってしまい、改善につながりにくくなってしまいます。

 

人事評価とは評価自体が目的でなく、業務を改善したり、仕事を効率化したり、課題が解決されることが目的のはずです。このように現在やっていることを記憶が新しいうちに具体的に評価されることで、その場で改善して成長するような仕組みにするのです。上司だけの評価であれば「上司と相性が悪いから」「営業以外の部分で努力しているのに」などと言い訳ができてしまいますが、周りの社員から意見をもらうことで、言い訳もできなくなります。そして少し前の自分と比べて今どうなのかが常に突きつけられ、成長したいと考えるようになるのです。

 

可視化することで引き出される力

 

ソーシャル時代の人事評価をまとめます。

 

・上司だけでない周りの社員が評価する360度評価にする

・年に一度ではなくリアルタイムに評価、フィードバックする

・ゴールを示して意識できるようにする

・感謝の言葉やコーチングを受ける機会を設ける

 

これらの方法は今までも取組んでいた会社もあるかもしれませんがソーシャル時代だからこそ出来るようになったことがあります。それは「可視化」です。可視化することで他の社員、上司、社長がその社員がどのようなことをやっているか、がんばっているか、褒められているかという点を見ることができるようになるのです。

 

もちろんソーシャルの考え方がない時代にも営業成績を紙に張り出すというような手法で可視化することができました。しかし営業成績であれば間接的に営業に協力している営業や営業アシスタントや広報、マーケティング、開発部門といったスタッフの評価は可視化できなかったと思います。そして決して監視したり、チェックをする目的です可視化するのではありません。社員のやる気を引き出すために行うのです。人事評価は評価自体は手段であり、社員をやる気にさせることが目的であるはずですから。

 

 


今回の記事は拙著「ゲームの力が会社を変える -ゲーミフィケーションを仕事に活かす- 」から内容を一部引用しています。書籍では今回の内容以外にも新しい人事評価の仕組みを紹介しています。



COMMENT

4 件のフィードバック

  1. kote2kote2 より:

    やっぱすすんでるなぁ

  2. niwaringo より:

    ソーシャル時代の人事評価とは [in the looop]

  3. moronbee より:

    Facebookの人事評価。

  4. oinume より:

    2週間に1回給料が上がったり下がったりするのかな。

AUTHOR PROFILE

  • 著者:岡村健右(おかむらけんすけ)

ソーシャルメディアコンサルタント

グループウェア「LotusNotes」のシステムエンジニア(データベース開発/システム運用)を経て、米国製CRM/CMSパッケージの国内販売立ち上げ事業にてマーケティング、セールスエンジニアを経験後、ループス・コミュニケーションズにて社内SNS、コミュニティ立ち上げ事業の営業、コンサルティングに従事。

専門分野は社内ソーシャルネットワーク(社内SNS)、ゲーミフィケーション。

著書「ゲームの力が会社を変える -ゲーミフィケーションを仕事に活かす-(日本実業出版社)」

共著「ソーシャルメディアダイナミクス(毎日コミュニケーションズ)」「ゲーム産業白書Decade(メディアクリエイト)」

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