人事、総務、広報担当者が知っておきたい3つのソーシャルメディアリスク

岡村健右(おかむらけんすけ) | 2013/06/25

ソーシャルメディアを積極的に活用しましょうという話を聞いても自分はソーシャルメディアを使っていないからよく分からないなあという方もいらっしゃると思います。しかし実際に若者を中心とした層にはソーシャルメディアが普及しています。また業務時間内はソーシャルメディアの使用を禁止しているから大丈夫と思っていても、業務時間外に使用を禁止することは難しく炎上などのリスクがつきまといます。

 

 企業でソーシャルメディアに関するリスクは大きく分けると3種類あります。

 

「企業がソーシャルメディアを運用する際」
「社員がソーシャルメディアを利用する際」
「企業に関してのクチコミが発生するリスク」

 

企業がソーシャルメディアを運用する際

企業がソーシャルメディアを運用する際のリスクとはソーシャルメディアの公式アカウント(TwitterやFacebook)を運用している際に発生するリスクです。公式アカウントでの情報が企業の公式発表でなかったり、担当者の思い込みで情報を発信してしまい、どういうことなんだという顧客からの問合せを誘発してしまう結果になることがあります。また企業の承認を経ずに一部の部門や支店が勝手にアカウントを立ち上げ、情報発信をすることで、企業の公式発表として捉えられ誤解を受ける結果となることもあります。また、なにかソーシャルメディアとは関係なく企業でトラブルが発生した際に公式アカウントに苦情や非難が寄せられるケースもあります。その際に問合せを放置したり、誤った対応を行うことで炎上につながってしまうケースもあります。

 

社員がソーシャルメディアを利用する際

社員がソーシャルメディアを利用する際のリスクは、情報発信でのリスクが中心となります。誤った情報、他人や他社への誹謗中傷、倫理に反した発言、倫理に反した行動の告白、犯罪と捉えかねられない告白、といった様々なものがあります。 これらの炎上につながる情報発信はTwitterやmixiなどを匿名のニックネームを使って情報発信を行う際にしてしまうことが多いです。人は匿名であると気が大きくなりがちになります。そして気が大きくなった結果問題発言を行ってしまいます。しかし匿名と思って利用していても実際には身元が判明するケースがあります。プロフィールや友だち関係、普段の投稿から身元が判明するのです。本人が会社名を明かしていなくても普段やり取りしている同僚が企業名を明かしていたり、普段の投稿の中に企業名が推測できるものや、位置情報が付けられているケースです。特に問題発言をしてしまうとネットユーザーの中にはスネークと呼ばれる探偵まがいの行為を行い個人を特定し、その企業、個人を吊るし上げる人たちがいます。その結果炎上につながってしまうケースが増えています。

 

企業に関してのクチコミが発生するリスク

企業に関してのクチコミが発生するリスクは、一点目にあったソーシャルメディアとは関係なく企業でトラブルが発生した際に企業アカウントではなく外部のソーシャルメディアやクチコミサイトで炎上するケースです。また実際にはトラブルがないにも関わらず、勘違いや思い込み、攻撃するために誤った情報をねつ造し炎上するといったケースがあります。 いずれの場合にも企業側が炎上を認識していない場合、炎上がどんどん拡散されてしまいます。特に間違った情報が拡散されてしまうと取り返しのつかないことになります。炎上に気付いて訂正を行ったとしても訂正情報は拡散されず、間違った情報だけが拡散され続け企業のブランドの毀損につながってしまいます。 従業員が問題発言を行って企業名、個人名が晒されて攻撃されていることを認識していないことも同様でソーシャルメディア上では問題が有名になっているにも関わらず企業が認識しておらず、話題にされ続けブランドの毀損が放置され続けていることもあります。

 

ソーシャルメディアの特性

これらの問題にはソーシャルメディアの特性を理解していないことから発生することが多いです。 ソーシャルメディアの公式アカウントは企業の窓口になります。公式アカウントから発信した情報は企業の公式発表になります。特定の部門が勝手に発信した情報でも一般ユーザーからは企業が発信した情報として捉えられてしまいます。またソーシャルメディア外で発生したトラブルの問合せが公式アカウントに殺到します。電話、メールの窓口を置いていなくても公式アカウントに問合せが来てしまいます。 ソーシャルメディアは規制できません。公式アカウントを設置していなくても、トラブル発生時にはソーシャルメディア上で、炎上が起こる場合もあります。また勘違いや思い込みねつ造と言った情報が広められてしまうこともあります。このような情報をさらに放置してしまうことで炎上し、拡散することもあるのです。 ソーシャルメディアは匿名ではありません。企業名を出してないからと言って社員が好き勝手に情報発信することは危険です。個人が特定される危険性もありますし、友だちだけと思って勘違いし、世界中に問題発言を振りまいている可能性もあります。

 

ソーシャルメディアを活用することでのメリットは多く、今やソーシャルメディアを活用しないという選択肢はないように思えますが、今回紹介した内容のようにソーシャルメディアを使っていく上では多くのリスクがあります。ループス・コミュニケーションズでは定期的に具体的事例に基づいたセミナーを実施しております。次回は7月23日(火)に実施予定です。ご興味がありましたら是非ご参加くださいませ。

  

『企業と社員を守るソーシャルメディアのルールづくり』無料セミナー
日時:2013年7月23日(火)
   14:00〜17:00(13:30開場 14:00開始)
場所:T's渋谷フラッグ
     http://www.tsrental.jp/location/shibuya/access.html
主催:株式会社ループス・コミュニケーションズ
内容:
『企業のためのソーシャルメディア安全運用とリスクマネジメント』の著者、福田浩至(ループス・コミュニケーションズ副社長)によるソーシャルメディアのルールづくりについてのセミナーです。これからソーシャルメディアガイドラインを作成されるご担当者様や、ガイドラインは作成したものの社内への普及活動をどのようにすすめるかお悩みのご担当者様向けの内容です。セミナー終了後、個別に具体的なご相談も可能です。
お申込み:http://looops.net/seminar_riskmanagement/

 


 

※本内容は月刊総務7月号掲載された岡村健右本人執筆分からの転載です。

 

月刊総務

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1 件のフィードバック

  1. hanazukin より:

    スネークは企業だけに限らないかな

AUTHOR PROFILE

  • 著者:岡村健右(おかむらけんすけ)

ソーシャルメディアコンサルタント

グループウェア「LotusNotes」のシステムエンジニア(データベース開発/システム運用)を経て、米国製CRM/CMSパッケージの国内販売立ち上げ事業にてマーケティング、セールスエンジニアを経験後、ループス・コミュニケーションズにて社内SNS、コミュニティ立ち上げ事業の営業、コンサルティングに従事。

専門分野は社内ソーシャルネットワーク(社内SNS)、ゲーミフィケーション。

著書「ゲームの力が会社を変える -ゲーミフィケーションを仕事に活かす-(日本実業出版社)」

共著「ソーシャルメディアダイナミクス(毎日コミュニケーションズ)」「ゲーム産業白書Decade(メディアクリエイト)」

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