ブログメディア「in the looop」では、PCと多機能携帯の毎月インターネット視聴率をご紹介している。
過去データはこちらでどうぞ 「ソーシャルメディア視聴率」
視聴率データは、PCはネットレイティングス社「Neilsen/NetRatings Netview」、携帯はビデオリサーチ・インタラクティブ社の「Mobile Media Measurement for i-mode」から提供していただいている。ただし、携帯視聴率の方は、(1)対象キャリアはNTTドコモのみ、また (2)スマートフォンは対象外 としている点にご注意いたたきたい。
当記事では、ソーシャルメディアサイトの携帯ネット視聴率、2012年2月分をお届けしたい。
携帯サイト(ドコモ多機能携帯)の視聴ランキングについて
まずは全携帯サイトの視聴データランキングからトップ20を紹介しよう。
それぞれの携帯サイトに関して、推定接触者数(千人)、リーチ率、平均訪問回数、推定視聴ページ数(千回)、平均視聴ベージ数、平均滞在時間が調査されている。基礎となる2010年推定人口テーブルでは、ドコモiモード月次利用者を約2,170万人としている。
ソーシャルメディア系では、Ameba(Amebaモバイル)は前回同様の5位、GREEは17位から18位、Mobageは49位から52位、mixiは26位から25位、Facebookは53位から54位、Twitterは36位から47位となった。リーチ率ではそれほど目立たないソーシャルメディア系サイトだが、訪問回数や滞在時間では突出しており、他の携帯サービスと比較して圧倒的なスティッキネスを誇っている。
この中から、ソーシャルメディア系携帯サイトを抽出すると以下のようになる。
なお、ameba.jpの数値にはameblo.jpを、mixi.jpの数値にはmixi.netを、twitter.jpの数値には twtr.jpをそれぞれ含んだ統計値としている。接触者数とリーチ率ではAmeba、平均訪問回数ではMobageとmixi、視聴ページ数と平均滞在時間ではGREEとMobage、それぞれ強い分野が明確に表れている点が興味深い。
FacebookとTwitterは滞在時間が短く、視聴ページ数も少ないことが特徴として表れている。
推定接触者数、推定視聴ページ数、推定総滞在時間の時系列推移について
続いて、これら6サービスの推定接触者数、推定視聴ページ数、推定総滞在時間をそれぞれ時系列で比較してみよう。なお、推定総滞在時間は、推定接触者数に平均滞在時間をかけ合わせることで算出している。また、この調査は携帯シェア50%のドコモを対象としており、二倍すればおおよそ携帯アクセス状況に近いと見ることもできるだろう。ただし、現時点ではスマートフォンは対象外となっている点に注意したい。
まず推定接触者数でみると、Amebaが13ヶ月連続でトップを維持し、GREE、Twitter、mixi、Mobage、Facebookと続いた。全体的にスマートフォン移行の影響で、明確なダウントレンドとなっている。例えば半年前と比較すると、Amebaが▲21%、GREEが▲19%、Mobageが▲40%、mixiが▲23%と、それぞれ減少が続いている。微増を続けていたTwitterとFacebookだが、Twitterは減少、Facebookは横ばいとなり、増加を継続するには到らなかった。
なお、四社のスマートフォン対応や業績比較については、下記記事に詳細を記載しています。
・ 直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較 (2012/2)
一方、この二つのチャートは、推定視聴ページ数(上図)と推定総滞在時間(下図)の時系列推移だ。視聴ベージ数では11月に初めてMobageを追い抜いて以来、3ヶ月ぶりにGREEがトップを奪った。2ヶ月連続で勢いよく伸びていたAmebaの視聴ベージ数だが2月は減少に転じた。
総滞在時間ではGREEがリードし続けており、ほぼ横ばいとなった。接触者数でトップのAmebaだが、視聴ページ数と滞在時間で比較すると、他サービスの20-25%程度に留まっている。Mobageの滞在時間は減少を続けており、先月盛り返しを見せたが再び下降に転じている。TwitterとFacebookは他のサービスと比較して視聴ページ数と滞在時間が少なく、ライトユーザーが多いと考えられる。
利用者属性(学生、主婦、職業人)別、リーチ率と平均滞在時間について
属性別 (学生、主婦、職業人) のリーチ率と平均滞在時間を見てみよう。
リーチ率では、全ての属性(職業人、学生、主婦、無職他)を通してAmebaがトップとなった。Amebaとmixi、GREEとMobage、FacebookとTwitterは、ユーザー層がほぼ同一傾向にあることも明確にわかる。全サービスを通じて、学生と無職他層の携帯コンテンツ利用率が高く、職業人や主婦は10-20%程度少ない傾向にある。
最後に、属性別の平均滞在時間を見てみよう。Mobage、GREEは職業人、無職他層の滞在時間が長く、mixiは逆に短い傾向が顕著に現れている。Amebaはリーチ率が低めの主婦層において、平均滞在時間の長さが突出しており、ヘビーユーザーが主婦層に多く存在していることが推測される。Facebook、Twitterは全ての層で滞在時間が短い傾向にある。また2月は、Mobageがすべての項目で減少し、GREEも主婦を除き減少している。
■ モバイル・インターネット視聴データ Mobile Media Measurement(β) について
ビデオリサーチインタラクティブ社の提供するMobile Media Measurementは、アクチュアルでのモバイル・インターネット視聴データを取りまとめたものを、ASPによるサービスにて提供するもので、i-modeユーザー版とYahoo!ケータイユーザー版があります。詳細は こちら まで。
- 調査対象者 全国の男女15歳以上のi-mode利用者
- 標本抽出法 ドコモプレミアクラブ会員より抽出
- 視聴データ取得方法 NTTドコモの「iモードアクセス履歴検索サービス」に調査対象者が加入し、定期的にアクセス履歴データを取得し、VRIにデータ転送
- データ更新頻度
ログデータ:毎月末に前月分データを更新
アンケートデータ:毎年秋頃更新予定 - 調査標本数 2010年8月時点/約2600サンプル (ただし毎月変動します)
記事執筆) 斉藤 徹 https://www.facebook.com/toru.saito










