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よつ葉乳業「バター回収」| SNS拡散のメカニズムと危機管理対策

in the looopニュース | 2025/05/26

よつ葉乳業「バター回収」| SNS拡散のメカニズムと危機管理対策

よつ葉乳業「バター回収」から学ぶSNS拡散のメカニズムと危機管理対策

よつ葉乳業は、私も個人的によく購入している大好きなブランドです。
特に「よつ葉バター」や「よつ葉牛乳」は、素材の良さが感じられる風味と安心感があり、家庭でも頻繁に使っています。

そんなよつ葉乳業は、北海道に本社を構える乳製品メーカーで、国産原材料にこだわり、高品質な商品づくりに定評のある企業です。
消費者からの信頼も厚く、多くの家庭で親しまれています。

2025年4月15日、よつ葉乳業株式会社は、製品回収のお詫びとお知らせに関するリリースを発表しました。
このニュースはSNS上で拡散され、大きな話題となりました。
本記事では、よつ葉乳業の製品回収に関するSNS上の反応を実際のデータに基づいて分析し、情報がどのように拡散していくのか、そして企業としてどのような点に注意すべきかについて解説します。

 

目次

 

SNSで何が起きた?クチコミの広がり

まず、ニュースが発表される前、発表されたあとのSNS上の反応の違いをポスト数の推移から見ていきましょう。

対象メディア:X
集計期間:3月15日から5月14日
収集ツール:Brandwatch
抽出条件:よつ葉乳業 OR #よつ葉乳業 OR よつ葉バター OR #よつ葉バター

 

リリース発表前日までの1か月(3月15日~4月14日)のよつ葉乳業に言及する1日平均のポスト数は125件です。
しかし、ニュースが報じられた翌日の4月16日にはポスト数が70,104件へと急増しました。
この数値からニュースがいかに大きな反響を呼んだかが分かります。

 

時間帯ごとの動きをチェック ―拡散のカギは誰の投稿?

次に、ニュース発表当日から翌日の4月15日~4月16日の1時間ごとのポスト数の推移を見ていきましょう。

まず4月15日の動きからです。

 

最初によつ葉乳業株式会社から、製品回収のお詫びとお知らせというリリースが発表された16時台から、XのNHK北海道アカウントが速報を出すなどニュースサイトで取り上げられるようになり、それまで数件だったポスト数が154件へと増加します。

 

よつ葉乳業 バターに金属線混入おそれ 約628万個自主回収 #北海道NEWSWEB https://t.co/bA4eyTTX9Dpic.twitter.com/heOA5hNhai

— NHK北海道 (@nhk_hokkaido) April 15, 2025

 

20時台になると、20,000件以上リポストされた下記の投稿などをきっかけにポスト数は急上昇し、ピークの22時台には4,298件を記録します。

よつ葉がまた外資にやられるよ

バターはよつ葉
応援しよう

外資になんか渡すものですか
よつ葉乳業 バター製品に異物混入か 約628万個の自主回収を発表
これまでに健康被害の報告なし《回収対象の商品一覧》
news.yahoo.co.jp/pickup/6535588

(現在リンクは切れています)

https://x.com/Mb7ElT0JF6yD28q/status/1912102293337722940

 

次に、4月16日のグラフを見ていきましょう。
ピーク時の20時台には前日を超える6,387件を記録します。

 

ポスト数が増加した要因として、26,000万以上リポストされた下記の投稿をはじめとする「#頑張れよつ葉バター」といったハッシュタグを使った、よつ葉乳業を応援するムーブメントが発生したことが挙げられます。

よつ葉バターを応援する人は、リツイート!

よつ葉バターが、製造ラインの金属線が混入で
628万個を自主回収すると発表
企業として大変な痛手ですが、企業責任を果しています。
我が家も愛用している「よつ葉バター」さんに
頑張って欲しいと思います。
#頑張れよつ葉バター

https://x.com/nihonjintamasii/status/1912438417960652862

 

使っちゃったのも、いま使ってるのも回収対象みたいだけど、気にせず使います!
これからも買うし、バターも牛乳もよつ葉一択です!
いいものは狙われる!
よつ葉乳業頑張って!!!

https://x.com/lovelymocha4eve/status/1912340346027274597

 

 

なぜよつ葉乳業は支持されたのか?

X(旧Twitter)上で話題に挙がったのは4月15日以降、リポストされている大半の投稿がよつ葉乳業を支持するものでした。

支持された要因は、次の2点に集約されると考えます。

 

1.ブランドへの愛着と信頼

よつ葉バターは高品質かつ手頃な価格で、幅広い層に支持されています。
特に北海道産の乳原料を使用し、シンプルで誠実な商品イメージが根付いていることが、今回の対応への好意的な反応につながりました。

SNS上では「#頑張れよつ葉バター」「これからも買い続ける」といった応援の声が多数見られ、消費者のブランドへの愛着が明確に現れました。

 

2.誠実な対応・リリース文の内容

よつ葉乳業は、問題となった商品について「現在までに対象製品による健康被害の報告はございません。お客様の安全を最優先に考え、対象となる製品を自主回収させていただきます。」という、顧客の安全を最優先にした誠実な姿勢を示しました。

このような「批判される前に動く」対応が評価され、ユーザーからも「誠実な対応」として肯定的に捉えられています(実際の投稿例)。

一方で、「過剰に責める必要はないけど過剰に応援するのも違うぞ。」という声も一部にありました(実際の投稿例)。

ユーザー目線の情報を的確にリリースに反映させるためには、ソーシャルリスニングを通じてこうした声を拾い上げることが、今後ますます重要になるでしょう。

 

このように、ブランド力と誠実な初動対応、ユーザー視点の情報発信が、炎上リスクの軽減と早期終息につながるという点は、SNS運用担当者やリスク管理者にとって重要な示唆となります。

 

また、よつ葉乳業は製品回収から1ヶ月たった現在でもXのトップに【製品回収に関するお知らせ】を固定しており、こうしたことも企業のレピュテーションを高めている要因と言えそうです。

 

よつ葉バターの自主回収にこのまま食べるって声もあるけど、分かる
怖いなら捨てる、気にならないならそのまま
でも何か入ってたら報告する姿勢と企業の誠実な対応を見て応援したい気持ち、どっちも大事
不具合ゼロは無理。だからこそ起きた時どう動くかで信頼は決まる
今回よつ葉の対応は良かった

https://x.com/nonbirimanabo/status/1914523613597982839

 

よつ葉乳業の製品回収事例からは、SNSでの情報拡散と対応のポイントが見えてきます。
ブランドへの愛着と信頼が、危機時にユーザーからのサポートを引き出しました。
SNSを優先してユーザーの声を把握し、適切な情報発信を行うことが重要です。
また、透明性のある対応が企業の信頼感を高めます。


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