3月19日に更新された2011年2月度の最新ニールセン調査によると、Facebookが2ヶ月連続で訪問者150万人増加を実現し、600万人を超えたことがわかった。
データ元は、ネットレイティングス社提供によるインターネット利用動向調査「ニールセンNetView」サービス。対象は一般家庭および職場のPCユーザーとした。
利用者でいくと、mixiは1166万人(前月比95%)、Twitterは1282万人(同90%)、いずれも前月比減なのに対して、Facebookは2ヶ月連続大幅増加、ついに603万人(同131%)となった。PC訪問者ベースでは、先行しているmixi、Twitterの5割程度に達したことになる。ただしペーシビューや利用時間で、mixiが他の2サービスを圧倒している点は、これまでと変わっていない。
Twitter訪問者数には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のユーザー数はもう少し多い。参考まで、Twitter社の9月4日ブログによると、Twitter.comユーザーは全Twitterユーザーの約78%とのこと。この数値を単純に適用すると、2月度のTwitterユーザーは約1,644万人、対PCネット人口に対するリーチ率で27.2%となる。
ただし、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者であり、携帯を含まないこと、非会員を含んでいることに注意いただきたい。mixiの決算発表およびSocialBakers最新データを引用し、各社の訪問者数(PCのみ。非会員を含む)、アクティブ会員数(月1回以上訪問する会員数)、登録会員数を比較すると、次表のようになる。
続いて、三社のPCベースの利用者数推移を見てみよう。
映画「ソーシャル・ネットワーク」と、それに付帯したマスメディア報道、書籍ラッシュ効果が、Facebook国内普及の火をつけた可能性が高い。単月では30%増、この2ヶ月間で訪問者を倍増させ、600万人に到達した。一方、前月は10%増となっていたTwitterとmixiの訪問者は、それぞれ減少に転じた。特にTwitterはここ7ヶ月順調に訪問者を増やしており、この減少はTwitter利用者の頭うちを示す兆候かも知れず、今後が注目される。
なお、Facebookは、自社統計データ(月次アクティブ会員数やユーザー属性などのリアルタイムに近いデータ)を常に公開している。それに基づくsocialbakers.comの最新チャートも参考まで掲載しておこう。こちらによると最新のFacebookアクティブ会員数は255万人となっている。ニールセンデータが会員以外の閲覧者を含んでいるのに対して、このFacebook自社データはアクティブ会員のみに限定している点に注意したい。
さて、三社の最新利用時間推移、ページビュー推移を見てみよう。
利用時間、ベージビューいずれも、依然としてmixiが他を圧倒している。ただし、ここでも伸びが著しいのはFacebookだ。今月は、訪問者とともに一人あたりの利用時間もアップしたため、ダブルインパクトで利用時間は前月比75%増と急増している。
ここで、平均滞在時間で比較してみよう。次の表は、今回の2011年2月国内調査結果と、2010年2月ニールセン調査結果(10ヶ国平均)を比較すると次のようになる。
この表を見ると、日本のTwitterユーザーの月間平均利用時間は26分と、10ヶ国平均より大幅に少ないことがわかる。またFacebookにいたっては41分と、いまだに10ヶ国平均の約12%程度(ただし、対前月比では17%増)の利用時間にとどまっている。
最後に、これら3サービスの利用者の重なりのデータをチェックしてみよう。
この表は、例えばmixiユーザーの46.5%はTwitterを、24.7%はFacebookを利用しているということを表している。特に目につくのは、TwitterとFacebookユーザーの重なりが多いことだろう。Facebookユーザーの58%がTwitterを利用しており、逆にTwitterユーザーの25%がFacebookをはじめていることがわかる。
なお、この三社サービスの利用者合計は延べで29,514(千人)だが、重なりを考慮した「重複しない利用者数」は20,239(千人)、対前月比96%。国内PCネットユーザーに対するリーチ率では33.5%となった。ソーシャルネットワーク利用者の比率は世界各国と比較して大幅に遅れており、Facebook急増を機に、日本にもソーシャルの風が本格的に訪れることを期待したい。
■ インターネット利用動向調査Nielsen Online NetViewに関して
インターネット利用動向調査Nielsen Online NetViewは、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにネットレイティングス株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細はこちらまで。
※本記事で使用しているニールセン株式会社提供データについては転載禁止となっております。
データのご用命に関してはニールセン株式会社の下記お問合せ先にご連絡お願い致します。
<お問合せ先>
サービス内容、 資料請求等 に関するお問合せ
ニールセン株式会社 セールス&アナリティクス宛
TEL:03-4363-4201(セールス&アナリティクス直通)
E-Mail:jpw_ClientServices@nielsen.com