利用者数でいくと、mixiは1287万人(前月比103%)と微増、Twitterは1466万人(同95%)と減少、Facebookは820万人(前月比118%)と大幅増加となった。ただし、ペーシビューや利用時間では、引き続きmixiが他を圧倒している。
Twitter訪問者数には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のユーザー数はもう少し多い。参考まで、Twitter社の9月4日ブログによると、Twitter.comユーザーは全Twitterユーザーの約78%とのこと。この数値を単純に適用すると、3月度のTwitterユーザーは約1880万人、対PCネット人口に対するリーチ率で30.6%となり、日本におけるインターネットサービスの壁と言われる2,000万人前後で停滞していることになる。
ただし、このデータはあくまでPCを前提とした訪問者数(下図の①)であり、携帯利用者を含まないこと、非会員を含んでいることに注意いただきたい。
mixiの決算発表およびSocialBakers最新データを引用し、各社の ①訪問者数(PCのみ。非会員を含む)、②アクティブ会員数(月1回以上訪問する会員数)、③登録会員数を比較すると、次表のようになる。
続いて、三社のPCベースの利用者数推移を見てみよう。
Facebookが堅実に成長している一方、Twitterは2ヶ月連続で利用者を減少させている。Twitterのコアユーザーであったアーリーアダプター層がFacebookにシフトしていることも一因となっているだろう。mixiは学生と若年女性層に固定利用者を持っており、利用者を堅実に増やした。現時点でコアユーザーはFacebookにシフトしていないように見受けられる。
なお、ニールセン調査ではないが、参考まで、2011年4月度のDocomo多機能携帯(スマートフォンを含まず)におけるインターネット視聴率調査をあわせて紹介しておこう。調査元はVideo Research Interactiveだ。
このグラフを見てわかる通り、PCと比較して、多機能携帯の利用者においては未だにmixiがTwitterとFacebookを圧倒していることがわかる。ただし、このデータには、TwitterやFacebookが強いスマートフォンの統計は入っていないことに注意したい。
また、Facebookは、自社統計データ(月次アクティブ会員数やユーザー属性などのリアルタイムに近いデータ)を常に公開している。それに基づくsocialbakers.comの最新チャートも参考まで掲載しておこう。こちらによると最新のFacebookアクティブ会員数は371万人となっている。ニールセンデータが会員以外の閲覧者を含んでいるのに対して、このFacebook自社データはアクティブ会員のみに限定している点に注意したい。
さて、ニールセン調査に戻り、三サービスの最新利用時間推移、ページビュー推移を見てみよう。
利用時間、ベージビューいずれも、依然としてmixiが他を圧倒している様子が見て取れるが、時系列で見ると、mixi、Twitterが減少傾向にあるのに対して、Facebookが堅調に伸びているようだ。特にPCページビューベースで見ると、FacebookがTwitterを逆転している点が興味深い。
ここで、平均滞在時間で比較してみよう。次の表は、今回の2011年5月国内調査結果と、2010年3月ニールセン調査結果(10ヶ国平均)を比較すると次のようになる。
この表を見ると、日本のTwitterユーザーの月間平均利用時間は27分と、10ヶ国平均より少ないことがわかる。またFacebookにいたっては40分と、いまだに10ヶ国平均の11%程度の利用時間にとどまっており、活性化に課題があることがわかる。
続いて、これら3サービスの利用者の重なりのデータをチェックしてみよう。
この表は、例えばmixiユーザーの50.4%はTwitterを、29.3%はFacebookを利用しているということを表している。
なお、この三社サービスの利用者合計は延べで34,935(千人)だが、重なりを考慮した「重複しない利用者数」は23,184(千人)となり、対前月比で微増の101%。国内PCネットユーザーに対するリーチ率では37.9%となった。
さて、4月度から利用者のデモグラフィックを紹介している。こちらは前月とほぼ同様の結果となった。なお、mixiやFacebookは会員の性年齢別分布を公表しているが、このデータはあくまで第三者による調査で、かつPCページ訪問者を対象としている点に注意したい。
総じて職業人が多いが、この調査では携帯利用は対象としていないためだろう。例えばmixiのPV比較では「PC : 携帯 : スマホ = 15 : 80 : 5」とPC利用はわずか15%であり、特に若年層は携帯を中心に利用することが多い点に注意したい。
■ インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」に関して
インターネット利用動向調査「Nielsen/NetRatings NetView」は、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにネットレイティングス株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細はこちらまで。
※本記事で使用しているニールセン株式会社提供データについては転載禁止となっております。
データのご用命に関してはニールセン株式会社の下記お問合せ先にご連絡お願い致します。
<お問合せ先>
サービス内容、 資料請求等 に関するお問合せ
ニールセン株式会社 セールス&アナリティクス宛
TEL:03-4363-4201(セールス&アナリティクス直通)
E-Mail:jpw_ClientServices@nielsen.com