ブログメディア「in the looop」では、PCと多機能携帯の毎月インターネット視聴率をご紹介している。
当記事では、ソーシャルメディアサイトの携帯ネット視聴率、2012年5月分をお届けする。
過去データはこちらでどうぞ 「ソーシャルメディア視聴率」
5月は、Facebookの上場やGREE及びMobageなどのソーシャルゲーム業界における「コンプガチャ」問題などの影響が大きく現れる結果となっていた。
- 他サービスが訪問者数を減少させている中で、Facebookの訪問者数が大幅増。
- GREE及びMobage、総滞在時間に関して先月までのダウントレンドが一転、増加傾向に。
早速、詳細データを見ていきたい。
携帯サイト視聴率 トップ20
まずは全携帯サイトの視聴データランキングからトップ20を紹介しよう。
なお、ameba.jpの数値にはameblo.jpを、mixi.jpの数値にはmixi.netを、twitter.jpの数値には twtr.jpをそれぞれ含んだ統計値としている。
それぞれの携帯サイトに関して、推定接触者数(千人)、リーチ率、平均訪問回数、推定視聴ページ数(千PV)、平均視聴ベージ数、平均滞在時間が調査されている。
前月と比較すると、ソーシャルメディア系では、Ameba(Amebaモバイル)が5位から4位へランクアップ。GREEは22位から27位へ2ヶ月連続のランクダウン、Mobageは43位と前月と同順位であった。mixiは21位から25位、Facebookは36位から31位、Twitterは18位から19位とそれぞれ順位を変更している。リーチ率ではそれほど目立たないソーシャルメディア系サイトだが、訪問回数や滞在時間では突出しており、他の携帯サービスと比較して圧倒的なスティッキネスを誇っている。
この中から、ソーシャルメディア系携帯サイト6サービスを抽出すると、以下のような結果となっている。
接触者数とリーチ率ではAmeba、平均訪問回数、視聴ページ数、平均滞在時間ではGREEとMobage、それぞれ強い分野が明確に表れている点が興味深い。 Facebook及びTwitterは他のソーシャルメディア系携帯サイトと比較すると滞在時間が短く、視聴ページ数も少ない。
推定接触者数、推定視聴ページ数、推定総滞在時間の時系列推移について
続いて、これら6サービスの推定接触者数、推定視聴ページ数、推定総滞在時間をそれぞれ時系列で比較してみよう。なお、推定総滞在時間は、推定接触者数に平均滞在時間をかけ合わせることで算出している。また、この調査は携帯シェア45%のドコモを対象としている点、現時点ではスマートフォンが対象外となっている点などから結果に関してはあくまでも、参考値として提示させていただく。
- 他サービスが訪問者数を減少させている中で、Facebookが大幅増。Facebookの株式市場上場に関する報道によりユーザーの関心が高まったことが大きな要因か?
まず推定接触者数でみると、Amebaが16ヶ月連続でトップを維持し、Twitter、mixi、GREE、Facebook、Mobageと続いた。スマートフォン移行の影響で、全体的にはダウントレンドとなっている。半年前と比較すると、Amebaが▲16%、GREEが▲41%、Mobageが▲23%、mixiが▲26%と、それぞれのメディアで減少が続いている。一方で、Facebookが6サービスの中で唯一、大幅に訪問者数を伸ばしていた。これらはFacebookが株式市場上場で大きな話題になったことなどが要因として考えられる。
なお、4社のスマートフォン対応や業績比較については、下記記事に詳細を記載している。
・ 直近決算発表に基づくmixi、GREE、Mobage、Amebaの業績比較 (2012/5)
- GREE及びMobage 先月までのダウントレンドが一転、増加傾向に。”コンプガチャ廃止”に関する一連の報道で、ユーザーの関心が高まったことなどが要因か?
一方、この2つのチャートは、推定視聴ページ数(上図)と推定総滞在時間(下図)の時系列推移だ。視聴ベージ数ではMobageがトップに位置している。
総滞在時間では依然としてGREEが他のサービスを引き離している。また、GREE及びMobageにおける先月までの減少傾向が一転し増加に転じている。”コンプガチャ廃止”に関する一連の報道で、ユーザーの関心が高まったことなどが要因として考えられる。
接触者数でトップのAmebaだが、視聴ページ数及び滞在時間で比較すると、GREE及びMobageに大きく差を付けられている。一方、TwitterとFacebookは他のサービスと比較すると視聴ページ数と滞在時間が少なく、ライトユーザーが多いと考えられる。
利用者属性(学生、主婦、職業人)別、リーチ率と平均滞在時間について
属性別 (職業人、学生、主婦、無職他) のリーチ率と平均滞在時間を見てみよう。
リーチ率では前月同様、全ての属性(職業人、学生、主婦、無職他)を通してAmebaがトップとなっている。属性別にリーチ率が高い上位サービスを取り上げると、職業人では、Ameba Twitter 、主婦ではAmeba及びGREE、無職では Ameba GREE 及び Twitter、学生では Ameba 及び Twitter という結果になっていた。前月と比較すると学生層でmixiが52.9%から41.3%へ減少、Twitterが40.9%から47.5%へ上昇していた点が興味深い。
最後に、属性別の平均滞在時間を見てみよう。全ての属性(職業人、学生、主婦、無職他)を通して、GREE、Mobageの滞在時間が他のサービスよりも長い。Amebaにおいては、主婦層の平均滞在時間の長さが突出していることが確認できる。Facebook、Twitterは全ての属性において滞在時間が短い傾向にあった。
■ 利用視聴データについて
視聴率データは、PCがネットレイティングス社「Neilsen Netview」、携帯がビデオリサーチ・インタラクティブ社の「Mobile Media Measurement for i-mode」から提供していただいている。ただし、携帯視聴率の方は、(1)対象キャリアはNTTドコモのみ、(2)スマートフォンは対象外 としている点にご注意いただきたい。また、NTTドコモから毎月発表されている月次iモード契約者数では、2012年5月iモード契約者数を4,085万人と発表している。
■ スマートフォン 利用視聴データについて
■ モバイル・インターネット視聴データ Mobile Media Measurement(β) について
ビデオリサーチインタラクティブ社の提供するMobile Media Measurementは、アクチュアルでのモバイル・インターネット視聴データを取りまとめたものを、ASPによるサービスにて提供するもので、i-modeユーザー版とYahoo!ケータイユーザー版があります。詳細は ビデオリサーチインタラクティブ モバイル・インターネット視聴データまで。
- 調査対象者 全国の男女15歳以上のi-mode利用者
- 標本抽出法 ドコモプレミアクラブ会員より抽出
- 視聴データ取得方法 NTTドコモの「iモードアクセス履歴検索サービス」に調査対象者が加入し、定期的にアクセス履歴データを取得し、VRIにデータ転送
- データ更新頻度
- 調査標本数 2010年8月時点/約2600サンプル (ただし毎月変動します)
過去データはこちらからどうぞ。「ソーシャルメディア視聴率」










