BlueskyとThreadsのアップデートまとめ|SNS運用者が注目すべき変更点とは?
2025年3月、BlueskyとThreadsが続々と新機能を発表しました。
Blueskyはリンク追跡を強化し、App Version 1.99で3分動画やDM管理を導入しました。
一方、Threadsはトピック機能の強化、引用と返信の制限設定、動画プレーヤーのアップデート、「いいね」アニメーション刷新、Community Notesの導入で注目を集めています。
SNS運用担当者やマーケティング担当者必見の最新情報をまとめてお届けします。
Blueskyがリンク追跡を強化! (2025/3/21)
We 💙 links!
Starting this week, we’ve made it even easier for newsrooms and more to track how much traffic Bluesky is sending to their sites.
For those setting up analytics, Bluesky’s referrer is go.bsky.app.
— Bluesky (@bsky.app) 2025年3月21日 5:57
公式アカウント(bsky.app)で発表された内容によると、Blueskyはリンクに関する新たな機能を追加し、特にニュースルームや企業が自社サイトへのトラフィックをより簡単に把握できるように改善を行いました。
このアップデートは、マーケティング担当者やSNS運用者にとって重要な意味を持つものです。
Blueskyの新機能:リンクトラフィックの追跡が簡単に
今回のアップデートで外部サイトへのトラフィック分析を強化しました。
具体的には、Bluesky経由でサイトに流入するトラフィックを測定するためのリファラー(参照元)が「go.bsky.app」に統一されました。
これによりGoogle Analyticsなどのツールを使って、Blueskyからの訪問者数を正確に把握することが可能になります。
さらに注目すべきは、Blueskyが「リンクを制限したり優先度を下げることはしない」と明言している点です。
他のSNSプラットフォームでは、外部リンクが埋もれたり、アルゴリズムで表示が抑えられることがありますが、Blueskyではその心配がありません。
これは、企業のウェブサイトやブログへの誘導を重視するマーケティング担当者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
- トラフィック分析の精度向上
リファラー「go.bsky.app」を活用することで、Bluesky経由のトラフィックを明確に計測できます。
これにより、どの投稿が効果的にサイトへの流入を生んでいるのか、どのコンテンツがフォロワーの関心を引いているのかをデータに基づいて分析しやすくなります。
例えば、自社ブログやキャンペーンページへのリンクをBlueskyでシェアした際、その成果を具体的な数字で確認できるわけです。 - ソーシャルメディア戦略の最適化
Blueskyは「オープンなソーシャルウェブの玄関口」と位置づけており、外部サイトとの連携を強くサポートしています。
他のレガシープラットフォーム(従来のSNS)と比べて、Blueskyではリンク付き投稿が制限されず、フォロワーとのエンゲージメントも高い品質で得られると報告されています。
マーケティング担当者は、Blueskyを活用してブランドサイトやECサイトへのスムーズな導線を設計しやすくなるでしょう。 - ニュースルームやパブリッシャーへの追い風
公式発表では、ニュースメディアがBluesky経由で「より多くの、そして高品質なエンゲージメント」を得ていると述べられています。
企業が自社メディアやオウンドメディアを運営している場合、Blueskyを活用することで読者との接点を強化し、コンテンツの拡散力を高めるチャンスが広がります。
Blueskyは単なるSNSではなく、「ソーシャルフォロワーをウェブ上の存在と簡単に結びつける」ことを目指しています。
この姿勢は企業にとってSNSを「ただの拡散ツール」ではなく、ビジネス成果に直結する重要なチャネルとして活用するきっかけになるかもしれません。
今回のアップデートは、特にデータドリブンなマーケティングを重視する企業や、高品質な読者との接点を求めるメディア運営者にとって朗報です。
Bluesky最新アップデート「App Version 1.99」のリリース (2025/3/11)
📢 App Version 1.99 is rolling out now (1/5)
With every update, we’re aiming to make the Internet less toxic, more fun, and more in your control.
• 3 minute videos!
• A separate request inbox for DMs from unknown users
• Mute accounts more quickly— Bluesky (@bsky.app) 2025年3月11日 3:28
Blueskyは「App Version 1.99」をリリースしました。
このアップデートでは、企業のマーケティング担当者やSNS運用者にとって注目すべき新機能が多数追加されました。
主なアップデート内容
Blueskyの公式アカウント(bsky.app)によると、今回のアップデートは「インターネットをより楽しく、毒性の少ない場所にし、ユーザーのコントロールを強化する」ことを目標に設計されています。
具体的な新機能は以下の通りです。
- 3分間の動画投稿が可能に
これまで短尺動画に限定されていたBlueskyですが、ついに最大3分間の動画投稿に対応しました。
公式投稿ではユーモアたっぷりに「『Bee Movie』を30投稿で収められる」と表現されていますが、マーケティング視点ではこの拡張が大きな意味を持ちます。 - 知らないユーザーからのDMを「リクエスト inbox」で管理
新たに「Chat Requests」画面が追加され、知らないユーザーからのダイレクトメッセージ(DM)を事前に確認・承認できるようになりました。
スパム対策が強化されたことで、ブランドアカウントの運用がより安全になります。 - アカウントのミュートが簡単に
投稿画面の「…」メニューからワンタップでアカウントをミュート可能に。
ネガティブな反応や不要なノイズを素早く排除できるため、コミュニティ管理が効率化されます。 - 新言語サポートの追加
ウェールズ語、スコットランド・ゲール語、エスペラント語の3つのコミュニティ翻訳が追加されました。
多言語対応が進むことで、グローバル展開を視野に入れた企業にとって魅力的なプラットフォームに進化しています。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
- 動画コンテンツの強化
3分間の動画投稿が可能になったことで、商品デモ、ストーリーテリング、キャンペーン動画など、より深い情報発信が実現します。
新商品の使い方を詳細に説明するチュートリアルや、ブランドストーリーを伝えるショートフィルムを投稿することで、フォロワーとのエンゲージメントを高められるでしょう。
ただし、長尺動画はユーザーの注意を引きつける工夫が重要です。
最初の数秒で興味を惹く演出を意識しましょう。 - DM管理で顧客対応を最適化
「Chat Requests」機能は、カスタマーサポートや問い合わせ対応を行う企業アカウントにとって便利なツールです。
スパムや不要なメッセージをフィルタリングしつつ、重要な顧客とのコミュニケーションを優先できます。
たとえば、キャンペーン応募や質問を受け付ける際に、信頼できるユーザーとの対話を効率的に進められます。 - ミュート機能でブランドイメージを守る
SNS運用では、ネガティブなコメントや荒らし行為への対応が課題です。
今回のミュート機能強化により、問題のあるアカウントを迅速に非表示にできるため、ブランドのトーン&マナーを維持しやすくなります。
特に議論が過熱しやすいトピックを扱う場合、この機能はコミュニティ管理の強力な味方となるでしょう。 - 多言語対応でグローバルリーチを拡大
新言語の追加は、ニッチな市場や国際的なオーディエンスをターゲットにする企業にとってチャンスです。
たとえば、ウェールズ語やエスペラント語を話すコミュニティ向けにローカライズしたキャンペーンを展開すれば、地域密着型のエンゲージメント向上が期待できます。
Blueskyの「App Version 1.99」は、マーケティング担当者やSNS運用者にとって、クリエイティブな発信と効率的なアカウント管理を両立させるアップデートと言えます。
特に動画投稿時間の延長とDM管理の強化は、ブランドのオンラインプレゼンスを高める強力な武器になるでしょう。
Threadsのトピック機能の強化、引用と返信の制限設定、動画プレーヤーのアップデート (2025/3/21)
Threadsで見る
Threadsの新たな更新で、個人の表現力の向上やインタラクションの管理を強化するツールが導入されました。
1.トピック機能の強化:興味を明確に発信
Threadsでは、ユーザーが自分の興味をより明確に示せるよう、プロフィールに最大10個のトピックを追加できる機能が登場しました。
これにより、フォロワーや訪問者に「あなたが何に興味を持っているのか」を一目で伝えられます。さらに、投稿の下書き時にトピックの追加を提案する機能も導入され、これを活用することで関連性の高いユーザーにリーチしやすくなります。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
企業の公式アカウントやブランド運用者にとって、この機能はターゲット層への訴求力を高めるチャンスです。
例えば、ファッションブランドなら「#ストリートファッション」や「#サステナブル」といったトピックを設定し、興味を持つユーザーに自然と届く投稿を作れるでしょう。
トピックは投稿のユーザー名横に表示されるため、フィードをスクロールするユーザーにも即座にアピール可能です。
マーケティング担当者は、自社のブランドイメージに合ったトピックを戦略的に選び、認知度向上やエンゲージメント増加を目指せます。
2.引用と返信の制限設定:ポジティブな交流を促進
新たに、フォロワーへの引用投稿や返信を制限するオプションが追加されました。
これにより、誰があなたの投稿に反応できるかを細かく管理でき、不要なコメントやネガティブなやり取りを減らすことが可能です。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
SNS運用者にとって、コメント欄の管理はブランドイメージを守る上で欠かせません。
この機能を使えば、フォロワーからの批判的な引用や返信を防ぎ、より信頼性の高いコミュニティを構築できます。
特にキャンペーンや議論を呼びそうな投稿では、この設定を活用して安全な対話空間を確保しつつ、フォロワーとの関係を深める戦略が有効です。
マーケティング担当者は、ブランドのトーンに合ったポジティブな交流を維持しやすくなるでしょう。
3.動画体験の改善:視聴者が楽しめるメディアプレーヤー
動画プレーヤーもアップデートされ、スクラブバー(再生位置を調整するバー)が固定表示され、一時停止、再生、スキップのボタンが追加されました。
これらはコミュニティからの要望に応えたもので、動画視聴の利便性が大きく向上しています。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
動画コンテンツはSNSマーケティングの鍵を握る要素であり、この改善は企業のコンテンツ戦略に直結します。
ユーザーがストレスなく動画を楽しめる環境が整ったことで、製品紹介やストーリーテリング動画の視聴完了率が上がる可能性があります。
運用者は、視聴者の注意を引きつける短尺動画や、操作性の向上を活かしたクリエイティブなコンテンツ制作に注力すべきです。
例えば、スキップボタンを意識した「最初の数秒で魅せる」工夫がより重要になるでしょう。
今回のアップデートは、Threadsを運用する企業やマーケターにとって、自己表現の幅を広げ、ユーザーとの関係を強化する絶好の機会を提供します。
トピック機能でターゲット層にアピールし、引用・返信制限で健全なコミュニティを維持し、改善された動画プレーヤーでエンゲージメントを高める——これらを組み合わせた戦略が、今後のThreads運用で成果を上げる鍵となりそうです。
Threadsのダブルタップ「いいね」アニメーションが刷新 (2025/3/18)
Threadsで見る
アプリ内のダブルタップ「いいね」のアニメーションがアップデートされたことが、Adam Mosseri氏より発表されました。
この変更はアプリ全体の細部を磨き上げるための一環であり、AndroidとiOSで若干異なるアニメーションが採用されています。
このアップデートでは、ユーザーが投稿をダブルタップして「いいね」をつけたときのアニメーションが新しくなり、プラットフォーム(AndroidかiOSか)によって少し異なる演出が楽しめるようになりました。
Mosseri氏によると、これはThreadsの使い心地を向上させるための「細部の改善」の一つだそうです。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
- ユーザー体験の向上=エンゲージメントの可能性アップ
アニメーションの変化は些細なものに思えるかもしれませんが、SNSではこうした「小さな楽しさ」がユーザーの反応を引き出す鍵になります。
新しい「いいね」アニメーションがユーザーの目に新鮮に映れば、自然と「いいね」を押す頻度が増える可能性があります。
結果として、投稿のリーチやエンゲージメント率が向上するチャンスが広がるかもしれません。
特に、Threadsはまだ成長中のプラットフォームなので、こうした細かな改善がユーザーの定着率を高める一因になるでしょう。 - プラットフォームごとの違いを意識したコンテンツ戦略
AndroidとiOSでアニメーションが異なる点は、運用者にとって興味深いポイントです。
ユーザーのデバイスによって体験が微妙に変わるため、ターゲット層のデバイス使用傾向を把握しておくと有利です。
たとえば、Androidユーザーが多い地域をターゲットにする場合、そのユーザー層が好む視覚的な演出を意識した投稿アイデアを考えるのも一案です。
データ分析ツールを活用して、どのデバイスからの反応が多いのかをチェックしてみるのもおすすめです。 - Threadsの「進化へのコミットメント」を読み解く
Mosseri氏が「アプリ全体の細かい部分を磨き上げる取り組み」と述べているように、Threadsはユーザーにとって使いやすいプラットフォームを目指して進化を続けています。
これは、マーケティング担当者にとって朗報です。プラットフォームが改善されれば、ユーザーがThreadsに費やす時間が増え、結果として企業アカウントの露出機会も拡大します。
今後さらなる機能追加や改善が期待できるため、Threadsをマーケティング戦略に組み込む価値はますます高まりそうです。
今回のダブルタップ「いいね」アニメーションのアップデートは、Threadsがユーザー体験を重視している証拠です。
マーケティング担当者やアカウント運用者としては、こうした小さな変化をキャッチして、いかに自社のSNS戦略に反映させるかが鍵となります。
Metaが「Community Notes」をFacebook・Instagram・Threadsに導入 (2025/3/13)
Starting March 18th, contributors will be able to write and rate Community Notes across @facebook, @instagram and Threads. Full details in the link below.https://t.co/vcJdWduw1f
— Meta Newsroom (@MetaNewsroom) March 13, 2025
Metaは2025年3月18日から、Facebook・Instagram・Threadsに「Community Notes(コミュニティノート)」のテストを開始すると発表しました。
これは、X(旧Twitter)ですでに導入されている仕組みを参考にしたもので、第三者機関によるファクトチェック制度に代わる新しい試みです。
Community Notesとは?
「Community Notes」は、ユーザーが投稿に対してコンテキスト(補足情報)を追加することで、情報の透明性を高める仕組みです。
Metaはこれを「群衆の知恵」を活用した新しいアプローチとして位置付けています。
主なポイント
- 投稿に対してユーザーがコンテキストを追加
- 企業・公人・一般ユーザーの投稿に対して、Community Notesの参加者が情報を補足。
- 異なる視点を持つユーザーの合意が必要
- ある投稿に関するノートが公開されるには、異なる立場のユーザーが「有益」と評価する必要がある。
- 500文字以内の制限と情報源のリンクが必須
- 投稿の補足情報には、信頼できる情報源へのリンクが必要。
- 投稿のリーチには影響しない
- これまでのファクトチェックと異なり、Community Notesが付与されても投稿のリーチは制限されない。
MetaがファクトチェックからCommunity Notesへ移行する理由
Metaは2016年から第三者機関によるファクトチェック制度を導入していました。しかし、
- ファクトチェック機関のバイアス(チェックする内容に偏りが出る)
- 規模の拡大が難しい(限られた組織による対応では対応範囲が限られる)
といった課題がありました。
一方、Community Notesは多くのユーザーが参加できるため、より広範な視点が反映されるとMetaは期待しています。
特に米国では、政治的な立場の違いがファクトチェックに影響を及ぼすことが問題視されていました。
Community Notesは「多数決」ではなく、「異なる立場のユーザーが有益と評価した場合のみ公開」されるため、バイアスの軽減を目指しています。
マーケティング担当者・SNS運用担当者への影響
⒈ 企業の投稿にCommunity Notesが付く可能性
企業の投稿にもCommunity Notesが追加される可能性があります。
特に、商品・サービスの説明や主張が消費者によって「補足が必要」と判断された場合、第三者の意見が加わることになります。
⒉ 競合や消費者からの指摘に注意が必要
Community Notesは「誰でも投稿可能」ですが、一定の条件を満たしたユーザーのみが参加できます(18歳以上・アカウントが6カ月以上・2要素認証が必要など)。
とはいえ、競合他社や消費者が企業の投稿に対して意見を付与する可能性は十分に考えられます。
⒊ 広告には適用されないが、間接的な影響はあり得る
現時点では、Community Notesは広告には適用されません。
つまり、企業が出稿した広告に対して直接ノートが付くことはないとされています。
しかし、広告以外の投稿(企業の公式アカウントによる投稿)には適用されるため、企業のブランドイメージに影響を与える可能性はあります。
Metaの「Community Notes」導入により、企業のSNS運用はより透明性が求められる時代に突入します。
今後、日本市場にも適用される可能性があるため、SNS担当者は今からこの仕組みに慣れ、適切な対応を準備しておくことが重要です。
まとめ
以上、BlueskyとThreadsの2025年3月のアップデート情報をお届けしました。
Blueskyはリンク追跡機能の強化により、ニュースサイトなどからのトラフィック分析を容易にし、コンテンツの影響力を可視化しました。
また、App Version 1.99では、3分動画のサポートやDM受信箱の改善など、ユーザー体験の向上に注力しています。
Threadsでは、ダブルタップ「いいね」アニメーションの刷新や新機能の発表があり、ユーザーエンゲージメントを高める施策が講じられています。
Meta全体としては、「Community Notes」機能のFacebook、Instagram、Threadsへの導入が進み、プラットフォーム全体の信頼性向上への取り組みが見られます。
これらのアップデートは、ソーシャルメディア戦略において、コンテンツのリーチ拡大、ユーザーとのより深いエンゲージメント、そしてプラットフォームの信頼性向上に貢献するでしょう。