X社最新ニュースまとめ 【2025年1月版】

Kita | 2025/01/31

X社最新ニュースまとめ 【2025年1月版】

2024年12月のX(旧Twitter)を巡るニュースをお届けします。
特に注目すべきは、イーロン・マスク氏が設立したxAIのAIチャットボット「Grok」が無料ユーザーにも提供された点です。
従来は有料プラン会員専用だったGrokが、2時間ごとに最大10回の利用が可能になりました。
今回は、Xの新機能や価格改定を含む最新情報をお届けします。

 

Xのプレミアム会員のサブスクリプション価格が値上げ

2024年12月21日、X(旧Twitter)が提供するサブスクリプションサービス「プレミアムプラス」プランの価格が、世界各国で最大40%値上げされました。
この値上げは日本でも実施され、利用者にとって大きな影響を与える内容となっています。

https://help.x.com/en/premium-plus-price-update

 

値上げの概要

日本における価格変更

今回の値上げにより、「プレミアムプラス」の価格は以下の通り変更されました。

 

月額払い:1,960円 → 2,590円(約32%増加)

年額払い:20,560円 → 27,300円(約30%増加)

 

なお、これらはウェブサイトからの契約価格であり、AndroidやiPhoneアプリから契約する場合は、プラットフォーム手数料が加算されるため、さらに高額になります。

 

値上げ後の適用時期

新規契約者:2024年12月21日以降、値上げ後の料金が適用。

既存契約者:次回請求日が2025年1月20日以前の場合は値上げ前の価格が適用される。それ以降の請求では新料金に移行。

 

値上げの背景と考えられる理由

1. 収益拡大の必要性

Xは広告収益に依存していた従来のビジネスモデルから脱却し、サブスクリプションによる安定した収益源を確保する方向へシフトしています。

 

2. 機能の追加強化

「プレミアムプラス」の利用者は今後、より多くの新機能や専用サポートを享受できると案内されています。これらの機能強化に伴うコスト増が値上げの一因と考えられます。

 

3. エンゲージメントモデルへの変更

収益分配プログラムの仕組みが2024年11月に変更され、エンゲージメント(リポストやいいね)の影響が強くなりました。この仕様変更により、プラットフォーム内での価値提供を強化する必要があった可能性があります。

 

ユーザーへの影響

1. コスト負担の増加

特に年額プランの値上げ幅が大きいため、長期契約者にとって負担が増加します。

 

2. サブスクリプションの検討が必要

広告非表示や収益分配プログラムを重要視するクリエイターやヘビーユーザーにとって、プランの継続利用がコスト面での選択肢に影響を及ぼすでしょう。

 

3. 機能強化による価値向上

「Radar」や「Grok」の追加機能がどれだけ利用価値を提供できるかが、値上げの納得感に直結します。

 

今後の展望 Xは、この値上げによって得られる追加収益を、プラットフォームの改善やコンテンツクリエイターへの還元に投資すると述べています。ユーザーは、この価格改定がサービスの質の向上につながるかどうか、注目していくことになるでしょう。この値上げは、ソーシャルメディア業界全体の収益モデルの変化を示唆しているかもしれません。今後、他のプラットフォームも同様の動きを見せるか、注視する必要があります。

今回の「プレミアムプラス」値上げは、多くのX利用者にとって大きなニュースとなりました。広告非表示やエンゲージメント収益分配など、プランのメリットを最大限活用できるかが、今後の契約継続の鍵となるでしょう。

 

X(旧Twitter)のユーザー全員が「Grok-2」を無料で利用可能。高速化&新機能でAI体験が大幅向上

現地時間2024年12月12日、イーロン・マスク氏が設立したAI企業「xAI」が、AIチャットボット「Grok-2」の最新バージョンを全てのX(旧Twitter)ユーザーに無料で提供開始しました。この新しいGrok-2は、前バージョンと比較して3倍高速化された上、精度や多言語対応、指示への追従性が大幅に改善されています。

 


Grok-2とは?その強化ポイント

Grok-2は、リアルタイムで世界中の出来事を把握し、ユーザーの質問にタイムリーかつ正確に回答することを目指したAIチャットボットです。今回のアップデートで以下の点が強化されています。

1. 速度の向上

従来比3倍の処理速度を実現し、ユーザーの疑問に素早く応答可能。

2. ウェブ検索と引用機能

GrokはXの投稿だけでなくインターネット全体から情報を収集し、より正確な回答を提供します。また、引用機能により、提供される情報の情報源を直接確認したり、詳細を深く掘り下げることが可能です。

3. 画像生成の強化

「Aurora」と呼ばれる最新の自己回帰画像生成モデルを搭載し、よりフォトリアルな画像生成を実現。「draw me」機能では、Xのプロフィール画像を元に自分の新しい画像を生成できます。


新登場の「Grokボタン」機能でXの体験が進化

Xの投稿には新たに「Grokボタン」が追加されました。このボタンをクリックすると、投稿内容の文脈をGrokが解析して解説してくれます。


Grokボタンの主な機能

投稿の文脈理解

投稿の画像やキャプション、反応を分析し、背景情報や関連トピックを提供。

多言語対応

外国語の投稿も簡単に理解できるようサポート。

トレンド解説

リアルタイムで注目されているトピックを深掘りして解説。


開発者向けAPIの値下げと機能向上

https://x.com/xai/status/1868045132760842734

xAIは同時に、開発者向けのAPI「grok-2-1212」と「grok-2-vision-1212」を発表。これらはより高い精度や柔軟性、多言語対応機能を備えた新世代のモデルで、価格も以下の通り引き下げられています。

入力トークン:100万トークンあたり2ドル(約310円)

出力トークン:100万トークンあたり10ドル(約1,540円)


Xユーザーへの影響と展望

今回のGrok-2の無料展開と新機能の追加により、Xのユーザー体験は大きく進化しました。AIを活用した投稿の解説や画像生成、リアルタイムのトレンド把握など、日常の情報収集やコミュニケーションがさらに便利になります。特に「Grokボタン」の登場により、Xの投稿がただの文字や画像ではなく、より深い意味や文脈を持つ情報源として進化していくことが期待されます。

 

まとめ

今回のGrok-2の無料公開は、AI活用の門戸を大きく広げる一歩です。
無料ユーザーがチャット機能や画像生成を試せることで、Xプラットフォーム全体のエンゲージメントがさらに高まる可能性があります。マーケターにとっても、AIを活用した効率的なコンテンツ制作やユーザー対応の機会が増えるでしょう。
一方で、プレミアム機能の価値向上や価格改定といった動きからも、Xが収益とユーザー体験の最適化を模索していることがうかがえます。AIの進化を活用し、競争力を高める時代が到来しています。

 

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AUTHOR PROFILE

  • 著者:Kita
ループスコミュニケーション所属。現在は企業のソーシャルメディア活用支援などに従事。興味関心は映像×デジタルマーケティング。
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