2016年1月度Instagram企業アカウント調査 〜 投稿数、ハッシュタグ数、いいね!率

in the looopニュース | 2016/02/12

日本での利用者が(昨年6月時点で)810万人と1年前の2倍に増え、順調に成長しているInstagram(インスタグラム)。アプリでの複数アカウントのサポートが開始され、より使い勝手が良くなることで、ますます企業のInstagram活用が促進されていく可能性がある。

 

そこで、今回もInstagram分析ツール「Aista」を利用し、2016年1月度の企業アカウントの投稿へのいいね!率ランキングを、フォロワー数規模別に作成した。さらに、各ランキングの中でいくつかアカウントをピックアップし、運用や投稿の特徴を整理、解説する。

 

Instagram いいね!率 調査方法

  • データ提供元について

 Instagram分析ツール「Aista」登録アカウント

  • データ取得期間

 2016年1月1日〜1月31日

  • いいね!率の定義

 投稿のいいね!数÷投稿時のフォロワー数

  • ランキングの用語解説

 ・カテゴリ:Aista内で振り分けられた分類

 ・平均いいね!率:期間中の1投稿あたりの平均いいね!率

 ・フォロワー数:期間最終日のフォロワー数

 ・投稿数:期間中の投稿総数

 ・平均ハッシュタグ数:期間中の1投稿あたりの平均ハッシュタグ数

 

全体サマリー

 

当記事では、Instagramにおける企業アカウントのフォロワー数別に平均いいね!率によるランキングを作成した(フォロワー数5,000〜9,999、10,000〜49,999、50,000〜99,999、100,000〜)。下記は、作成したフォロワー数別のいいね!率ランキング上位10の平均を比較したものである。

 

()内は前回数値

 

全体では、ファッション、書籍・webマガジンカテゴリのアカウントが上位10位以内に頻出した。前回調査と同様に、ファッション系の企業アカウントを中心にいいね!率が高い傾向にある。

 

平均いいね!率を見ると、フォロワー数10,000〜49,999のグループでは前回から低下する一方、フォロワー数50,000〜99,999が前回から増加した。これは、前回調査時にフォロワー数10,000〜49,999に属し平均いいね!率が上位だったJellyfish Entertainment(1位)とANA(3位)のフォロワー数が増加し、今回は50,000〜99,999に移行したため、ランキング上位に入ったことが要因にあると言えそうだ。

 

フォロワー数5,000〜9,999の企業アカウント

 

いいね!率ランキングトップ10

 

平均いいね!率 9.64%(前回9.14%)

平均投稿数 18.8(前回11.0)

平均ハッシュタグ数 6.9(前回5.9)

 

平均投稿数、平均ハッシュタグ数が前回から増加した。ゲキサカが投稿数92、平均ハッシュタグ数21.4と全体平均を牽引している。料理や自社飲料を投稿素材に使用しているkaumo_kitchenサッポロビールは、投稿数と平均ハッシュタグ数が少ない一方で平均いいね!率が高く、改めて食べ物・飲み物とInstagramとの相性の良さを感じた。

 

ピックアップアカウント

青山フラワーマーケット(5位:平均いいね!率9.16%)

フラワーショップのアカウント。投稿内容は、店舗の紹介や入荷情報、花やハンドクリームなど商品の紹介、季節の挨拶や今日の一言など挨拶投稿など。主商品である花を紹介する際は、生け方や飾り方のコツなどフラワーショップならではの一言が加えられている。また、ユーザーからの質問や好意的なコメントに対して返信を行っている投稿も見られた。投稿文や返信対応など、テキスト面での工夫が印象的だ。

 

投稿1:商品の紹介

「ちょっとしたスペースに置くだけでたちまち春の雰囲気になります」など飾り方の工夫や、生け方の具体的なアドバイスが投稿文に記載され、コメントにも「勉強なりました」といった声が寄せられている。ハッシュタグは自社名や花に関連するもの、自社のコンセプト「Living With Flowers Everyday」に関係するキーワードを用いている。

 

投稿2:商品の紹介

花以外の商品の紹介。ユーザーからの質問に対して心のこもった返信をしている。

 

投稿3:挨拶投稿

フラワーショップならではの色鮮やかな投稿に目が奪われる。

 

フォロワー数10,000〜49,999の企業アカウント

 

いいね!率ランキングトップ10

 

平均いいね!率 7.15%(前回9.73%)

平均投稿数 18.5(前回33.2)

平均ハッシュタグ数 3.8(前回6.3)

 

上述したように前回平均いいね!率が高かったJellyfish EntertainmentANA、投稿数が91と多かった東京カメラ部公式のフォロワー数が増加し、範囲外となった影響もあり、各指標が前回比で低下・減少した。前回は見られなかったフードカテゴリのハーゲンダッツ ジャパンBlue Bottle Coffee Japanなどが新たにランクインしたが、平均ハッシュタグ数が少ない。

 

ピックアップアカウント

ハーゲンダッツ ジャパン(7位:平均いいね!率6.09%)

ハーゲンダッツが好きなモデルやアーティストからのメッセージを投稿する、「We ♡ Häagen-Dazs」という形式で、Instagram内でもキャンペーンを行なっている。その他、新アンバサダーに関するお知らせなどの投稿が見られた。また、全7投稿の内、4投稿が一般ユーザーの投稿を引用して「photo by @ユーザー名」と投稿文に記載する「リグラム」という形式を取っている。他のソーシャルメディアを含んだハッシュタグキャンペーンの紹介もリグラムで行っている。

 

平均ハッシュタグ数は2.4で、リグラムする際は「#regram」や商品名である「#ハーゲンダッツ」「#チョコレートブラウニー」などで、新アンバサダーの紹介では文章のようなハッシュタグを使用している。

 

投稿1:We ♡ Häagen-Dazsの投稿。

モデルの方のコメントも掲載し、「モデルの作品」という形式にしている。また、アカウントのフォローと投稿へのコメントに寄るプレゼントキャンペーンを行っている。

 

投稿2:新アンバサダー情報

ティザー写真のような投稿画像を使用。「#ハーブアイスを食べる新アンバサダーは誰」「#2月4日ベールが溶ける」など文章のようなハッシュタグを使用し、ユーザーの関心を惹きつけるよう工夫している。

 

投稿3:リグラムによるキャンペーン紹介

「#regram @ユーザー名」で引用元を記載し、商品やキャンペーンを紹介している。「#ハーゲンダッツプラス1」は、Twitterなど他のソーシャルメディアを含めたユーザー参加型のキャンペーンだ。

 

フォロワー数50,000〜99,999の企業アカウント

 

いいね!率ランキングトップ10

 

平均いいね!率 7.32%(前回4.75%)

平均投稿数 29.9(前回40.8%)

平均ハッシュタグ数 9.6(前回8.1)

 

前回フォロワー数10,000〜49,999で平均エンゲージメント率が高かったJellyfish EntertainmentANA東京カメラ部公式のフォロワー数が増加し、そのままフォロワー数50,000〜99,999のランキングの上位にも入っている。その他のアカウントは、前回とほぼ同様であった。

 

ピックアップアカウント

今回は、同業種でランクインし、それぞれ運用が特徴的なJALANAを紹介する。

 

JAL(2位:平均いいね!率9.20%)

前回記事でもピックアップアカウントとして紹介したとおり、JALは自社の飛行機が風景にとけ込んでいる画像、機内の窓から撮影したような画像など、美しい景色の画像を用いているところが特徴的だ。

 

投稿1:飛行機の視点で撮ったような、綺麗な風景の画像

 

 

 

 

「綺麗」とのコメントが多いように、シンプルに伝わる綺麗さ、美しさがユーザーに伝わっているのがわかる。また、「飛行機に乗りたくなる」「上空からが1番」など、投稿を見ることで飛行機に乗りたいと感じるユーザーもいる。

 

ハッシュタグは、自社名や風景に関するものに加え、「#機窓から」や「#instagood」などInstagram内独自のハッシュタグを使用している。ハッシュタグ以外にはほとんどテキストが記載されていない。

 

ANA(3位:平均いいね!率8.64%)

前々回の記事でピックアップアカウントとして紹介したが、ANAは小道具(フォトプロップス)を用い少し凝って撮影した画像や、旅行先のような画像をオリジナルハッシュタグ「#ANA旅」を用いて投稿するなど、オリジナリティを出した運用が特徴的だ。

 

投稿1:フォトプロップスを用いた凝った画像

マグカップや砂糖を飛行機のパーツ等に見立てたりするなど、独自の工夫が見られる画像。「#little_ana_jp」などオリジナルハッシュタグも使用している。

 

投稿2:「#ANA旅」を用いた投稿

旅行先の様子を「#ANA旅」として紹介している。画像内の絵馬に挨拶を入れ、位置情報に場所を入れている。

 

ハッシュタグは上述したオリジナルのものを除くと、「#飛行機」「#空港」「#絵馬」など風景や状況に関連するものを使用している。

 

フォロワー数100,000〜の企業アカウント

 

いいね!率ランキングトップ10

 

平均いいね!率 5.90%(前回5.98%)

平均投稿数 29.1(前回41.2)

平均ハッシュタグ数 4.9(前回4.1)

 

平均投稿数は29.1で前回の41.2から大幅に減少した。前回投稿数が137と多かったブランディメルビルがランクインせず、投稿数が少なく平均いいね!率が高いスターバックス JPがフォロワー数増加に伴いランクインしたことなどが影響した。その他は、前回、前々回とランキングに大きな変動は見られなかった。

 

ピックアップアカウント

スターバックス JP(4位:平均いいね!率6.64%)

投稿数は7で、ランクインしている他のアカウントと比較すると投稿の少なさが目立つ。投稿内容は、商品を強く訴求するというより、日常の生活や時節のワンシーンに商品をオシャレにとけ込ませたような画像を使用している点が特徴的だ。ハッシュタグ数は多くなく、自社名や商品名、状況や時節に合わせたものを2〜3個使用しているのみである。

 

投稿1:生活のワンシーンをオシャレに

ハッシュタグは「#スターバックス」「#コーヒー」など自社名に関するものや、「#morning」など状況を表すものを用いている。シンプルだが、共感されるような投稿文になっている。

 

投稿2:時節(成人式)に合わせた投稿

成人式のタイミングに合わせ、振り袖姿と商品を用いた投稿を行っている。投稿文に問いかけを入れたことで、反応したユーザーのコメントが多く見られる。シンプルな投稿でもコミュニケーションを活性化している。

 


ピックアップ・ポイント

 

今回は、今まで取り上げてこなかったフード系のアカウントを取り上げた。また、同業種のアカウントの運用の特徴を簡易的に比較したが、Instagram上においてどのような世界観を作り、どのようなフォロワー(ファン)と交流していきたいかを明確にした上で運用することが重要だと感じる。

 

Instagramでは、広告ではなく通常運用やキャンペーンの実施等で地道にフォロワーを増やしていく必要がある。そのため、フォロワー数が5万人以下の規模のランキングには変動が見られるが、それ以上の規模のランキングでは上位アカウントが固定化されつつある。

 

アカウントプランナー紹介:若月 翼(わかつき つばさ) 

 

1990年山梨県生まれ。三浦海岸在住。早稲田大学スポーツ科学部を卒業後、インターン期間を経てループスにジョイン。在学中はスポーツ政策の学生学会の運営やアスリートの震災復興支援活動のサポートなどを行う。現在は企業のソーシャルメディア活用支援などに従事。興味関心はスポーツ×デジタルマーケティング。

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