【2016年11月最新版】直近決算発表に基づくFacebook、Instagram、Twitter、LINEの比較

in the looopニュース | 2016/11/29

世界最大のユーザー数を持つFacebookをはじめ、Twitter、LINEといったソーシャルメディアの2016年7-9月期(Q3)決算が出揃った。本記事ではFacebook傘下のInstagramを加え、各社が公表している最新の決算報告などを元に、各社の現状や動きを分析した。

 

 

2016年7-9月期(Q3)MAU、DAU比較(Facebook、Instagram、Twitter、LINE)

まず、各社の最新四半期決算資料に基づき、メディア規模の指標である月間アクティブユーザー数(MAU)の推移を比較してみたい。

 

【2015年7-9月期(Q3)〜2016年7-9月期(Q3)までのMAU推移】

 

 

FacebookのMAUが17.9億人で前期比104%で、前年同期からの推移をみても順調に増加している。MAUの内訳をみると、「Asia-Pacific」の前期比が105%と最も伸び率が高い。東南アジアはユーザー数だけでなく広告利用率が高く、またFacebook製品管理担当幹部のAdam Mosseri氏がユーザー数増加にインドが重要だと述べているように、アジア圏における拡大がポイントであると見られる。

 

 

FacebookのファミリーアプリであるInstagramはMAUが5億人で、半年にMAUが1億人ほど増加するなど順調に成長している。広告主数が50万となり半年で約2倍に増えるなど、広告面でも順調だ。

他のFacebookファミリーアプリでは、FacebookメッセンジャーもWhatsAppに続きMAUは10億人を突破しており、Facebookのグループ全体としての好調さが伺える。

 

 

一方でTwitterのMAUは3.2億人で前期比101%とほぼ横ばいであり、昨年10月にInstagramに抜かれて以来、大きく差をつけられている形となる。LINEは2015年7-9月期(Q3)から前期まで順調にMAUが増加していたが、2016年7-9月期(Q3)は前期からほぼ横ばいの2.2億人となった。

 

 

 

次に上記各社にSnapchatを加え、2016年7-9月期(Q3)の1日あたりのアクティブユーザー数(DAU)と、1日に1回以上アプリを利用している人の割合であるDAU率(DAUs/MAUs)をみてみたい。

 

【2016年7-9月期(Q3)MAU,DAU】

 

 

最もDAU率が高いのはLINEで、メッセンジャーアプリとしての特徴が強く出ている。

 

 

次いで高いのはFacebookで、DAU率は66%。過去2年ほどDAU率は65%前後を維持しており、引き続き積極的に使用するユーザーを獲得できているといえる。メディア規模が巨大であるにもかかわらず、驚くべき高さである。MAUの成長スピードが早いInstagramも、DAU率は60%と高く、Facebook同様に高頻度で使用する積極的なユーザーが多いことが伺える。

 

 

一方MAUの成長がやや伸び悩んでいるTwitterは、DAU率でみても44%(米Bloomberg調べ数値より算出)と他メディアと比較すると低く、後発のSnapchatのDAU1.5億人(米Bloomberg調べ)に抜かれる形となっている。一時GoogleやSalesforceなどへの身売り話が話題となったものの買収されることはなかったが、Twitterの今後の動向には引き続き注目したい。

 

 

日本国内MAU比較(Facebook、Instagram、Instagram、LINE)

次に、日本国内における各社のMAUを比較した。

【日本国内における2015年7-9月期(Q3)〜2016年7-9月期(Q3)までのMAU推移】

 

 

【日本国内における2015年11月時点MAU、2016年11月時点MAU比較】

 

 

LINEを除き日本国内のMAUは決算資料には掲載されないため、各社がインタビューやイベントなどで発表した数値を使用している。特に発表がない期は直前の数値を使用している。

 

 

日本国内MAUが最も多いのはメッセンジャーアプリとしての立ち位置を確立しているLINE。2016年9月時点でのMAUは6,400万人で、昨年比110%と順調に成長している。日本人の約半数が利用している。

 

 

続いてFacebookをみてみよう。

2016年10月の発表によると、日本国内のMAUは2,600万人、2015年9月時点の国内MAUは2,500万人(2015年12月の発表)で、前年比104%とゆるやかに成長している。それぞれの発表によると、2016年のMAU 2,600万人のうちモバイルからアクセスしているユーザーは96%に及び、2015年のMAU 2,500万人のうちで同ユーザーは92%に達している。MAU増加の内訳はモバイルアクセスが多くを占めている可能性もある。

 

 

Instagramも好調だ。

2016年10月の発表では、日本国内のMAUは1,200万人で、2015年9月時点の国内MAUは920万人であった(2015年12月の発表)。他メディアと比べるとメディア規模はまだ小さいものの、前年比130%と大幅に成長している。後述するが、米国で流行しているSnapchatが本格上陸する前に、Instagram StoriesなどSnapchatライクな機能をアップデートしたことも、今後大きく影響するのではないだろうか。

 

 

最後にTwitterをみてみると、全体のMAUが横ばいであるのに対して、日本国内MAUは好調である。2016年11月の発表によると、日本国内MAUは4,000万人を超えており、2015年12月時点で3,500万人で(2016年2月の発表)、前年比114%である。日本国内のMAUはFacebook、Instagramよりも多く、全体MAUとは逆に日本国内においてはリードしている形となる。

 

 

2016年7-9月期(Q3)とそれ以降の各社の動き

最後に、2016年7-9月期(Q3)とそれ以降の各社の主だった動きについて紹介する。

 

 

Facebook

Facebookが最も力を入れてきたのは、Facebook Live(ライブ動画)だろう。今年の初旬に正式リリースして以降積極的にプロモーションを実施し、5月以来の利用者は4倍増となっている。ライブ動画の利用促進のために、買収した自撮り動画アプリMSQRDからライブ動画が配信可能とし、ライブ動画をリアルタイムで加工できる「Caffe2Go」を発表している。

 

Facebookは、FacebookページのCTAに新機能を追加したり、マーケター向けに公式認定資格「Blueprint」を導入するだけでなく、企業向けのコミュニケーションプラットフォーム「Workplace」を提供開始するなど、企業のビジネス活用を促進させる動き多くみられる。

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出典:Facebook Newsroom

 

 

Instagram

機能面でのアップデートが最も多かったのはInstagramだろう。8月に発表したSnapchatライクな機能、Instagram Storiesは、11月にはタグ付けや外部リンク機能ライブ動画機能を追加するなど非常に動きが早い。10月時点で1日の閲覧者数が1億人を超え、ユーザーも積極的に使っていることが伺える。2016年1月〜6月の間に動画視聴時間が150%増加しており、動画メディアとしても成長している。

 

また、ビジネスプロフィールやInstagramインサイトを導入するなど、Facebook同様に企業のビジネス活用促進も活発だ。一部のパートナー企業にはオーガニックの投稿に「今すぐ購入」ボタンなどをテスト運用しはじめ、Instagram上でのコマース促進がみてとれる。

 

 

Twitter

決算発表の数字上ではやや伸び悩んでいるが、機能面でいくつかのアップデートがみられる。写真や動画などを140文字のカウントに含まれなくなるアップデートは、多くのユーザーが望んでいたことであろう。また、モーメント機能が全ユーザーに開放されたことは、ユーザーのTwitter活用の幅が広がった一方で、6秒のループ動画を投稿できるVineの閉鎖には多くの不満の声が出たのではないだろうか。

プロモステッカーの導入Periscopeの広告配信と広告面での動きは見られるものの、全体的には大きな動きは見られなかった。

 

 

LINE

日本国内のMAUを順調に伸ばしているLINEの最も大きな動きのひとつは、ライブ動画配信プラットフォームであるLINE LIVEの一般ユーザーへの開放だろう。元々著名人のライブ配信をみていたユーザーが多いと考えられ、8月10日の開放後、8月のLINE LIVEのMAUが1,900万人を突破するなど好調で、今後も拡大していく可能性は大いにある。Facebook LIVEやPeriscopeなど各社のライブ配信機能がある中で、どのように成長していくのか注目していきたい。

 

 

※各社の決算資料:FacebookTwitterLINE

 

 

記事執筆:若月 翼(わかつき つばさ)

 

1990年山梨県生まれ。三浦海岸在住。早稲田大学スポーツ科学部卒業後、インターン期間を経てループスにジョイン。現在は企業のソーシャルメディア活用支援などに従事。in the looop編集長。最近の興味関心はスポーツ×VR。@tsubasa_waka

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