2025年8月、Xは画期的なアップデートを立て続けに発表しました。特に、AIアシスタント「Grok」の機能拡張は目覚ましく、ビジネスやクリエイティブ活動の現場で強力なツールとして活用できるレベルに進化しています。この記事では、開発者向けAPIの開放を含むこれらの新機能が、私たちの働き方をどう変えるのか、具体的な活用方法を解説します。Xが単なるSNSから、個人や企業の生産性向上を支援するプラットフォームへと進化していることを示唆する動きを、詳しく見ていきましょう。
XのAccount Activity API v2がProユーザー向けに公開(2025年8月19日)
Xの公式アカウントである@XDevelopersが、Account Activity API (AAA) v2 をセルフサーブのPro APIユーザーにも提供開始したことを発表しました。このAPIは、これまでEnterprise tierでのみ利用可能でした。
このAPIを利用すると、Xのユーザーアカウントで発生する様々なイベント(投稿、ダイレクトメッセージ、いいね、フォロー、ブロックなど)をリアルタイムで受け取ることができます。これにより、アプリケーションはユーザーの行動に即座に反応したり、アカウントの最新状態を維持したりすることが可能になります。
この機能は、オープンな接続を維持するストリーミングAPIや、定期的にデータを取得するREST APIとは異なり、Webhooksを通じてデータがリアルタイムで配信されるため、速度、シンプルさ、スケーラビリティの面で優れています。
🚨 Exciting news for X Developers!🚨
Following our May rollout to Enterprise devs, Account Activity API v2 is now live for self-serve Pro API users.
Discover instant real-time notifications for X posts, DMs, and more via webhooks—enabling for heightened interaction…
— Developers (@XDevelopers) August 18, 2025
注目すべき実務ポイント
リアルタイムでのイベント取得と業務効率化
- 幅広いアクティビティをカバー: 投稿、返信、Repost、DM、いいね、フォロー、ブロック、ミュートなど、ユーザーアカウントに関する多岐にわたるアクティビティをリアルタイムで通知として受け取ることができます。これにより、自社アカウントへのメンションやDMに迅速に対応するカスタマーサポートツールや、ユーザーの活動状況に基づいたデータ分析ツールなどを構築できます。
- DM活動の追跡: 送信・受信したすべてのダイレクトメッセージがWebhook経由で配信されます。これにより、カスタマーサポートチームは顧客からのDMに漏れなく対応できるようになります。
- データの重複を識別: 1つのDMスレッドに複数のサブスクライブ済みユーザーが含まれる場合、Webhookに重複したイベントが届く可能性がありますが、for_user_idフィールドを使って区別することができます。また、イベントIDを使用してイベントの重複を排除する処理を実装することで、データの正確性を保つことができます。
インフラ管理の簡素化
- Webhookによるシンプルさ: Webhooksを使用するため、常時接続を維持する必要がなく、アプリケーションは必要なときにだけデータを受け取ることができます。これにより、サーバーリソースの負荷を軽減し、より効率的な運用が可能になります。
- イベントのリプレイ機能: ダウンタイムなどでイベントを逃した場合でも、from_dateとto_dateを指定して過去のイベントを再取得し、Webhookに再配信するリプレイ機能が利用できます。これにより、システムの安定性を高め、データ欠損のリスクを減らすことができます。リプレイ機能で指定できる時間範囲は、過去24時間以内となっています。
開発環境の柔軟性
- 複数のWebhook登録が可能: 複数のWebhook URLを登録し、それぞれにサブスクリプションを管理できるため、開発(development)、ステージング(staging)、本番(production)など、複数の環境を分けて運用することが可能です。
XのAI機能「Grok Imagine」が期間限定で無料提供開始!(2025年8月15日)
Xの公式アカウントである@elonmuskから、画像・動画生成AI機能「Grok Imagine」が、期間限定で世界中のユーザーに無料提供されることが発表されました。この機能は、これまで有料プランの加入者向けに提供されていましたが、今回の発表により、より多くのユーザーが試せるようになりました。
Grok Imagine’s super fast image and video generation is now available free worldwide for a limited time.
Try it out!
— Elon Musk (@elonmusk) August 14, 2025
注目すべきポイント
マーケティング・広報活動の強化
- コンテンツの迅速な制作: 新製品のプロモーションやイベント告知など、ビジュアルコンテンツが不可欠な場面で、アイデアを素早く画像や動画に落とし込めます。これにより、デザイナーなどの専門職に依頼する時間を短縮し、リアルタイムな情報発信が可能になります。
- 多様なビジュアルを試せる: 広告キャンペーンなどで複数のバリエーションのビジュアルを試したい場合、Grok Imagineを利用すれば、コストをかけずに様々なパターンを生成し、効果測定を行うことができます。
クリエイティブ業務の効率化
- ブレインストーミングの補助: 新しいプロジェクトのコンセプトやデザインの方向性を決める際、言葉だけでは伝わりにくいイメージを即座にビジュアル化することで、チーム内での認識共有がスムーズになります。
- プレゼンテーション資料の作成: 会議や商談の資料に、より視覚的に訴える画像やイラストを短時間で追加できます。これにより、説得力のあるプレゼンテーション資料を効率的に作成できます。
コスト削減
- 外部委託費用の削減: 小規模な画像や動画の制作であれば、外部のクリエイターや制作会社に依頼する必要がなくなります。特に予算に限りがある個人事業主や中小企業にとって、大きなコスト削減につながります。
- ツール導入費用の削減: 高価な画像・動画編集ソフトウェアを導入する前に、この無料期間を利用して、AIによる生成が業務にどれだけ役立つか試すことができます。
今回の無料開放は期間限定のチャンスです。この機会に「Grok Imagine」を試し、日々の業務にどのように活かせるか検討してみてはいかがでしょうか。
XAIからの重要発表!全ユーザーへGrok 4を無料提供開始(2025年8月11日)
XのAI部門であるXAIから、全ユーザー向けに「Grok 4」が無料で提供されるという画期的なニュースが発表されました。これは、Xを業務で活用している方々にとって、業務効率を飛躍的に向上させる大きなチャンスです。
Grok 4の無料化と提供方法
これまで有料のプレミアムユーザー限定であった高性能AIモデル「Grok 4」が、全世界のXユーザーに無料で開放されました。
2つの利用モード
- 「Auto(自動)モード」: ユーザーが特別な操作をしなくても、Grokが複雑なクエリを自動的にGrok 4に振り分ける機能。これにより、専門的な知識がなくても、最も適切な回答を得ることができます。
- 「Expert(エキスパート)モード」: 常にGrok 4を使用したい場合に、手動で設定できるモード。より高度な分析や詳細な情報が必要な場合に最適です。
発表には「期間限定で、Grok 4の全潜在能力を探求できるよう、寛大な利用制限を設ける」との記載もあり、当面は利用を気にすることなく、Grok 4の性能を試すことができるようです。
Grok 4 is now free for all users worldwide!
Simply use Auto mode, and Grok will route complex queries to Grok 4. Prefer control? Choose “Expert” anytime to always use Grok 4.
For a limited time, we are rolling out generous usage limits so you can explore Grok 4’s full… pic.twitter.com/VW1Pn3ivke
— xAI (@xai) August 10, 2025
注目すべきポイント
- 市場調査・競合分析の高速化: 「Grok 4」は最新の情報をリアルタイムで収集・分析する能力に優れています。特定の市場動向や競合他社のXでの活動を分析する際、複雑な質問をGrokに投げかけることで、迅速かつ深い洞察を得ることが可能です。手動で情報を探す手間が省け、より戦略的な意思決定に時間を割くことができます。
- コンテンツ企画・アイデア出しの効率化: 新しいコンテンツのアイデアやトレンド、ターゲット層の関心事を調べる際に、Grok 4が強力なブレインストーミングパートナーになります。「Expertモード」を利用すれば、常にGrok 4の高度な性能を活用し、多様な視点からのアイデアやキーワードを短時間で大量に生成できます。
- 顧客対応・FAQの迅速な解決: 顧客からの質問やコメントに対して、Grok 4を介して迅速に適切な回答を生成できます。複雑な質問や専門的な内容にも対応できるため、顧客満足度の向上に繋がります。
- 業務レポート・ドキュメント作成の支援: 大量のテキストデータや統計情報から要点を抜き出したり、分かりやすい要約を作成したりする作業が効率化されます。特に「Autoモード」では、日常的な業務における簡潔な質問から、専門的な内容を含む複雑なクエリまで、最適なサポートを受けられます。
Grok-4、大規模PDFの処理能力が大幅向上!(2025年8月9日)
Xの公式AIアカウント「@xai」から、大規模言語モデル「Grok-4」のPDF処理能力が大幅にアップグレードされたと発表がありました。
今回のアップデートの主な内容は以下の2点です。
- 大規模PDFへの対応: これまで処理が難しかった数百ページを超えるような超大容量のPDFファイルも、スムーズに扱えるようになりました。
- 認識能力の向上: PDF内のコンテンツをより正確に、かつ深く理解する能力が向上しました。
今回のアップデートは、Webおよびモバイルアプリの全ユーザーにすでに適用されています。
We’ve upgraded Grok 4’s PDF processing abilities:
1. Grok can now seamlessly handle massive PDFs – hundreds of pages and beyond!
2. Grok has a better understanding of the PDF content through sharper recognition capabilities.Grok’s PDF upgrades are now live for all our users on…
— xAI (@xai) August 8, 2025
注目すべきポイント
調査・分析業務の効率化
- 市場調査レポート: ページ数の多い市場調査レポートや学術論文から、特定のデータやトレンド、重要な結論部分を素早く抽出・要約できます。
- 契約書・法務文書: 複数ページにわたる契約書の中から、特定の条項や金額、日付などの情報を瞬時に検索・比較することが可能になります。
営業・マーケティング業務の強化
- 製品マニュアル・技術文書: 顧客からの問い合わせに対して、分厚い製品マニュアルや技術文書から必要な情報を即座に見つけ出し、的確な回答を作成できます。
- プレゼン資料の作成: 複数のPDF資料から必要なグラフ、データ、テキストを抽出し、新しいプレゼン資料を効率的に作成できます。
マニュアル・議事録作成の簡素化
- 会議の議事録: 長時間の会議を記録したPDFから、決定事項やタスクリストを自動で抽出し、簡潔な議事録を生成できます。
- 社内マニュアルの整備: 既存の紙のマニュアルをスキャンしたPDFから、必要な情報を抽出し、デジタルマニュアルとして再構築する作業を効率化できます。
X広告プラットフォームが大幅アップグレード!Grok搭載でビジネス成長を加速(2025年8月8日)
Xの公式ビジネスアカウントである@XBusinessは、広告プラットフォームの主要なアップグレードを発表しました。今回のアップデートでは、特にAIアシスタント「Grok」の活用が中心となっており、Xがビジネス成長のための最適な場所となることを目指しています。
Grokを核とした最先端のソリューションを導入することで、広告主はより効果的にターゲットにリーチし、ブランドの安全性と広告のパフォーマンスを向上させることが可能となります。
Yesterday, we unveiled major upgrades to our ads platform, making X the best place to grow your business.
Here’s how Grok and other cutting-edge solutions are transforming ads 👇 pic.twitter.com/oUJvlzkN16
— Business (@XBusiness) August 7, 2025
注目すべきポイント
Grokを活用したブランドセーフティの強化
広告主が最も懸念する課題の一つであるブランドセーフティについて、Grokの導入により大幅な改善が図られました。
- 文脈理解の向上: Grokは投稿の文脈をより深く理解し、単なるキーワードではなく、文化的トレンドに基づいたデリケートなトピックを特定できるようになりました。
- テキスト認識の精度向上: 画像内の不揃いなサイズや歪んだテキストも正確に認識し、ブランドセーフティを確保します。
- 高い安全性スコア: 外部機関の検証によると、Xの平均ブランドセーフティスコアは99.99%以上、平均ブランド適合性スコアは97%以上を達成しており、業界のベンチマークを大きく上回る結果となっています。
Grok搭載による「AI-Powered Recommendations(AIによる推奨)」の進化
Grokは、ユーザーのエンゲージメント履歴やコンテンツの理解力を飛躍的に向上させ、よりパーソナライズされた広告配信を実現します。これにより、広告効果が大きく改善します。
- コンバージョンの増加: Webサイトへのコンバージョンが40%増加
- コストの削減: Web上のアクションあたりのコスト(CPA)が15%削減、アプリインストールあたりのコストが31%削減、インプレッションあたりのコスト(CPM)が7%削減
新たな広告フォーマット「Dynamic Product Ads」の導入
Grokを活用した新しい広告形式として「Dynamic Product Ads(動的商品広告)」が導入されました。これにより、ユーザー一人ひとりに最も関連性の高い商品を最適なタイミングで表示することが可能になります。
- レコメンデーションエンジンの強化: Grokがユーザーの興味や行動に基づいて、最適な商品を推奨します。
- Shopifyとの連携強化: Shopifyとのシームレスな統合により、商品カタログの同期やコンバージョンのトラッキング設定が自動化され、運用の手間が軽減されます。
- 新しいフォーマット: 単一の商品を表示する「Single Product」と、複数の商品をまとめて表示する「Collections」の2つの新しいフォーマットが利用可能になります。
これらの変更は、広告主がX上でより効果的にビジネス目標を達成するための強力なツールとなるでしょう。今後のキャンペーン計画にこれらの新しい機能を積極的に取り入れていくことを推奨します。
総括
2025年8月のXのアップデートは、AIアシスタント「Grok」の機能拡張が中心でした。Grok 4の無料提供、PDF処理能力の向上、広告プラットフォームへの統合など、多岐にわたる進化が見られます。これらの新機能は、情報収集やデータ分析、コンテンツ制作といった日常業務を飛躍的に効率化し、ビジネス成長を加速させる強力な原動力となります。今回のアップデートは、Xがイノベーションを生み出す「強力なビジネスツール」へと変貌を遂げたことを示しています。



