昨日更新された2010年12月度の最新ニールセン調査によると、11月と比較して、mixi、Twitter、Facebookとも堅調に利用者を伸ばしていることがわかった。
データ元は、ネットレイティングス社提供によるインターネット利用動向調査「ニールセンNetView」サービス。対象は一般家庭および職場のPCユーザーとした。
利用者でいくと、mixiは1021万人(前月比106%)、Twitterは1290万人(同104%)、Facebookは308万人(同105%)。ただしペーシビューや利用時間ではmixiが他の2サービスを圧倒しており、アクティブ率や滞在率でmixiが際立つ結果となっている。
また、Twitter訪問者には専用クライアント(TweetDeck, Hootsuite等)のアクセスは含まれていないため、実際のユーザー数はもう少し多いはずだ。参考まで、Twitter社の9月4日ブログによると、Twitter.comユーザーは全Twitterユーザーの約78%とのこと。この数値を単純に適用すると、11月度のTwitterユーザーは約1,650万人、対PCネット人口に対するリーチ率で26.7%、4人に1人以上はTwitterを利用しているレベルにまで達していると推定される。
次のグラフは、この三社の2010年度の利用者数推移をあらわしたものだ。
2010年4月から約4ヶ月間、横ばい状態が続いたTwitterだったが、9月以降は利用者数で再成長のステージに入っている。ただし後述するが、一人あたり利用時間やPVは8月をピークに減少が続いている。一方、mixiは久々に1000万人台を回復した。今後の傾向を見守る必要があるが、2010 mixi meetup以降のオープンゲームに対する積極姿勢が功を奏した可能性がある。世界最大のゲームデベロッパーであるZyngaもmixiに対して先行してゲームを投入しており、この点は今後も注目に値すると言えよう。参考まで、2009年12月の利用者数は939万人と大きな変動がなかったため、mixi年賀状の影響ではなさそうだ。そして、注目度ではNo1のFacebookは300万人に到達したが、バズの広がりに対して、利用者が急拡大しているとは言えず、堅調な成長に留まっている。(以下、Google Trendsより、三者の国内におけるGoogle検索回数比較)
なお、Facebookは、自社統計データ(月次アクティブ会員数やユーザー属性などのリアルタイムに近いデータ)を常に公開している。それに基づくsocialbakers.comの最新チャートも参考まで掲載しておきたい。こちらによると最新データでは訪問者数は185万人となっている。これは、ニールセンが会員以外の閲覧者を含んでいるのに対して、自社統計データは会員のみに限定しているためだ。
さて、三社の最新ページビュー推移を見てみよう。
ベージビューで見ると、依然としてmixiが他サービスを圧倒している。気になるのは、月次利用者を6ヶ月連続で増加させているTwitterのページビューが、4ヶ月連続で、しかも大幅にダウンしている点だ。それに対してFacebookは大きくページビューを伸ばし、2ヶ月連続で対前月比30%超えの増加となった。
平均滞在時間で比較してみよう。次の表は、今回の2010年12月国内調査結果と、2010年2月ニールセン調査結果(10ヶ国平均)と比較すると次のようになる。
この表を見ると、日本のTwitterユーザーの月間平均利用時間は21分と10ヶ国平均より大幅に少ないことがわかる。またFacebookにいたっては48分といまだに10ヶ国平均の約15%程度の利用時間にとどまっている。ただし最近のFacebookの状況を見ると、会員以上に平均利用時間の増加が目立っており、先進ユーザーへの浸透と活性化が始まっていると推測できよう。
最後に、これら3サービスの利用者の重なりのデータをチェックしてみよう。
この表は、例えばmixiユーザーの47.5%はTwitterを、13.6%はFacebookを利用しているということを表している。特に目につくのは、TwitterとFacebookユーザーの重なりが多いことだろう。Facebookユーザーの6割はTwitterを利用している。
前月と同様の推測だが、これらを総合すると、現mixiユーザーはTwitterやFacebookの伸びにあまり影響されずに定着化、定常的に交流していることがわかる。またオープンゲーム開放による利用者拡大の可能性も見えてきた。一方、Twitter利用者はネット人口の4人に1人以上に達し、新規ユーザーは堅調に増加している。ただし、TwitterのコアユーザーはFacebookメインに移行しはじめており、その結果、利用時間やページビューを下降させているように推測される。
なお、この三社サービスの利用者合計は延べで26,192(千人)、対前月比105%伸となるが、実際の重なりを考慮した「重複しない利用者数」は19,152(千人)、対前月比102%増、国内PCネットユーザーに対するリーチ率では30.82%となった。このソーシャルネットワーク利用者の比率は世界各国と比較して大幅に遅れており、日本が情報鎖国と化してしまう前に改善を期待したいところだ。
■ インターネット利用動向調査Nielsen Online NetViewに関して
インターネット利用動向調査Nielsen Online NetViewは、日本のウェブサイトの利用状況を毎週、毎月ウェブサイトごとにユニーク・オーディエンス(当該期間に1回以上、ウェブサイトを訪問/視聴したとされる、同一人物の重複を除いた推計利用個人数)などのデータとして契約顧客向けにネットレイティングス株式会社がレポートを提供しているものです。 詳細はこちらまで。
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