当ブログでは、国内ソーシャルメディアの視聴率動向を定期的に公開している。
PCネット視聴率に関しては、ネットレイティングス社「Netview」からデータを提供いただいているが、今回から新たに、携帯のネット視聴率もレポートしていきたい。
データ提供元はビデオリサーチ・インタラクティブ社の「Mobile Media Measurement for i-mode」、対象キャリアは国内約50%のシェアを持つNTTドコモだ。ただしスマートフォンは対象外のため、多機能携帯電話のみの視聴データとなる点にご注意いたたきたい。
■ 携帯サイト(ドコモ多機能携帯)の視聴ランキングについて
まずは全携帯サイトの視聴データランキングからトップ20を紹介しよう。
それぞれの携帯サイトに関して、リーチ率、平均訪問回数、平均視聴ベージ数、平均利用時間が測定されている。グレイの背景となっているものは、各項目でのトップ5だ。また順位はリーチ率を基準としている。
ソーシャルメディア系では、GREEが7位とトップ、続いてAmeba(Amebaモバイル)が11位、Mobage(モバゲー)が17位だ。表内にはないが、mixiは24位にランクされている。リーチ率ではそれほど目立たないこれらのサイトだが、平均利用時間を見ると突出しており、他の携帯サイトと比較し、圧倒的なスティッキネスを誇っていることがわかる。
この中から、ソーシャルメディア系携帯サイトを抽出すると以下のようになる。
なお、ameba.jpの数値にはameblo.jpを、mixi.jpの数値にはmixi.netを、それぞれ含んだ統計値としている。リーチ率ではGREE、平均訪問回数(フリークエンシー)ではmixi、平均視聴ページ数と利用時間ではMobageと、それぞれ強い分野があらわれた興味深い結果となった。
■ リーチ率と平均利用時間の時系列推移について
続いて、このグラフは四社のリーチ率を時系列であらわしたもの。4ヶ月間この順位はかわっていないが、Mobageがリーチ率(訪問者数)を落しているのに対して、この一ヶ月間でGREEとAmebaが一気にリーチをのばしたようだ。
一方、一人あたりの利用時間で見ると、Mobageがトップ、mixi、GREEと続く。平均利用時間の順位に変動はないが、トップのMobageは、ここ2ヶ月でさらに利用時間を向上させているようだ。
■ 属性別、リーチ率と平均利用時間について
最後に、属性別 (学生、主婦、職業人) のリーチ率と平均利用時間を見てみよう。
まずリーチ率だが、mixiの普及状況が大変興味深い。学生に非常に人気があり、反面、主婦や職業人への普及が低いとクッキリ明暗がついている。一方、主婦人気はGREEが最も高く、続いてAmebaとなった。全体的に見て、職業人は利用率が低い。
最後に、属性別の平均利用時間を見てみよう。利用時間の長いMobageだが、意外にも職業人がそれを牽引していることがわかった。Mobageの収益力は、マニアックな固定客に支えられており、特に特定の職業人に圧倒的な人気があると推測される。
■ モバイル・インターネット視聴データ Mobile Media Measurement(β) について
ビデオリサーチインタラクティブ社の提供するMobile Media Measurementは、アクチュアルでのモバイル・インターネット視聴データを取りまとめたものを、ASPによるサービスにて提供するもので、i-modeユーザー版とYahoo!ケータイユーザー版があります。詳細は こちら まで。
- 調査対象者 全国の男女15歳以上のi-mode利用者
- 標本抽出法 ドコモプレミアクラブ会員より抽出
- 視聴データ取得方法 NTTドコモの「iモードアクセス履歴検索サービス」に調査対象者が加入し、定期的にアクセス履歴データを取得し、VRIにデータ転送
- データ更新頻度
ログデータ:毎月末に前月分データを更新
アンケートデータ:毎年秋頃更新予定 - 調査標本数 2010年8月時点/約2600サンプル (ただし毎月変動します)
■ 追記
mixi広報部より「mixiアプリの各アプリケーションは mixi.net というドメインで提供されているため、平均視聴ページ数、平均利用時間は mixi.net データ を考慮してほしい」とのご連絡をいただきました。現在、このご指摘に従い、データやグラフを再構成しています。更新が完了したら、この追記にてお知らせいたします。
■ 追記2
上記理由により、mixi.jpの統計にmixi.netのデータを追加しました。また、同様にAmeba.jpの統計にAmeblo.jpのデータを追加しました。これにより、特にmixiの平均視聴ページ数や平均利用時間に大きな変動があったことをご報告させていただきます。先頭表をのぞく五つの表やグラフに変更があり、それに従い本文にも修正を加えています。変更内容が多く、修正線を入れると可読性が落ちるため、こちらでの追記を変更記録とさせていただきたく、ご了承いただけると幸いです。