【ヤマハ事例】音楽の楽しさが伝わるソーシャルメディア運用とは

福田浩至 | 2013/10/31

【ヤマハ事例】音楽の楽しさが伝わるソーシャルメディア運用とは

ループス・コミュニケーションズの岡村です。弊社のお客様であるヤマハ様に先日、顧客インタビューに行ってきました。いろいろと踏み込んだ話も聞くことができましたのでin the looopで紹介させていただきます。

 


 

ヤマハ株式会社

 広報部 礒部 弘司 様、藤森 真理亜 様

株式会社ヤマハミュージックジャパン

 事業企画部  前田武敏 様

株式会社ヤマハミュージックリテイリング

 銀座店 高橋 直子 様、河村 浩樹 様

株式会社ループス・コミュニケーションズ

 コンサルタント 上梨 能寛、関根 健介

 

ヤマハ社内におけるソーシャルメディアの浸透

 

【礒部様】

ソーシャルメディアへの取組みは2009年頃に始めました。当初は社内、グループ内の各部門で独自にソーシャルメディアのアカウントを取得する動きがありましたが、当時の管轄部門で「このままでは危険だ」と判断し、一旦新しいアカウントの立ち上げは凍結してもらいました。まず社内で共通認識を持たないといけないという思いから、ソーシャルメディアに関するポリシーを作成することになり、その際にループスさんをご紹介いただきました。

 

 2010年にソーシャル専門チームを立ち上げ、ループスさんにお手伝いいただき、社外向けのポリシーや社内向けのルールを各種策定しました。すでに公開されていたアカウントは棚卸し、以後のソーシャルメディアのビジネス利用は社内規程で決裁対象としました。また、アカウントの管理者・担当者にはソーシャルメディアワーキンググループという社内勉強会への参加及びオンライントレーニングの受講を義務付けました。このような取り組みを通して、徐々に社内でソーシャルメディアに対する共通認識を持てるようになってきたと思います。

 現在は、ヤマハグループ内(国内)の全てのソーシャルメディアアカウントをヤマハ広報部で統括しています。Facebookを16アカウント、Twitterを33アカウント運営しており、それ以外にブログ、YouTube、ニコニコ動画、Ustreamといったメディアも活用しています(2013年7月現在)。ソーシャルメディアが社内で広くマーケティングツールとして浸透してきたと言えます。

 

 

ソーシャルメディアの考え方 – ヤマハ株式会社 –

ヤマハTwitterアカウント一覧

ヤマハFacebookアカウント一覧

 

 

 

 

 

 

 

ヤマハ音楽部では「音楽の楽しさ」をお客様目線で楽しく表現

 

【前田様】

ヤマハはメーカーなので、お客様と直接コミュニケーションを取る機会はそれほど多くはなかったのですが、ソーシャルメディアを活用開始後はさまざまなお客様の声をダイレクトに聞くことができるようになりました。

 

Facebookでは1日3投稿ほど行っていますが、メーカーの活動を見てもらい、それにお客様から反応をもらうことで、お客様の顔が少しずつ見えるようになったのがうれしいですね。「ヤマハ音楽部」を立ち上げてから半年後までは、投稿内容やユーザーの反応に伸び悩みを感じていましたが、ループスさんに数値の見方や記事の編集方針についてアドバイスをいただいたところみるみる改善が見られ、ユーザーからの反応も良くなるとさらに楽しく運営できるようになりました。その後、「この投稿は読者に受けるだろう」と期待していた記事の反応がおもわしくなかったり、一方で思いがけない記事の反応が想定よりも良かったりして一喜一憂していると、メーカー視点とユーザー視点では大きなギャップがあることに気付き始めました。今では、そのユーザー視点での日々の気付きをFacebookの記事だけでなく、ヤマハのWebコンテンツの改善にもスピーディに反映することができています。

 

 

60件以上のコメントをいただいたクイズ投稿

ヤマハ音楽部Facebookページ

 

良質なファンとのつながりを作る事が出来たヤマハ銀座店

 

【高橋様/河村様】

ヤマハの楽器店、つまり小売の現場でもソーシャルメディアを積極活用しています。その先駆けであるヤマハ池袋店は、古くからメルマガをアクティブに使っており、その流れからTwitterを開始しました。

 

TwitterもFacebookも、立ち上げの際にどのような意味合い(目的)を持たせるかを考えました。Twitterは身近で親しみのある表現を使いながら、直接販売につながるような内容にしています。一方Facebookは、音楽のファンを増やすための対話を心がけています。

 

反応もTwitter、Facebookでは大きく異なります。Twitterでは良い情報があればリツイートしてくれますし、こんな商品が欲しいといったような内容が多いですね。Facebookでは売り込みは減らし、「こんな便利な商品がありますよ」というような紹介をしています。我々からすると昔からある当たり前の商品でも「知らなかった」という声が多いですね。五線ペンという商品の投稿がまさにそれで、紹介した商品は投稿の1年前に発売されたものですが、「この発想はなかった」「とても欲しい」といったとても多くのいいね!シェアをいただき、我々もこの結果に驚いておりました。Facebookでは音楽のことを語りたいお客様が多いのかな、と思います。今までは語れる場所がなかったのかもしれません。これからもお客様にそういった場所を提供していきたいと思います。

 

2000件以上のシェアをいただいた五線ペンについての投稿

ヤマハミュージックFacebookページ

 

はっきりと踏み込んだ意見や提案

 

【藤森様】

現在、ループスさんには月一回のソーシャルメディアワーキンググループへの同席を始め、臨機応変に幅広くサポートいただいています。ループスさんにお願いしてよかったのは、中、長期のおつきあいができる提案や仕事の進め方をしてくださることです。その結果、ヤマハグループをよく理解された上で、営業目的だけでなく、ヤマハのファンを増やすために適したアドバイスをくださいます。また、弱点や苦手分野も把握いただいており、「それは違う」「難しいのは分かりますが、これは是非やってみませんか」というようにはっきりと踏み込んだ意見や提案も頂戴しています。おかげさまで、我々も試行錯誤してチャレンジすることの大事さを日々感じております。 

  


 

お忙しいところインタビューにご協力いただきありがとうございました。担当者のみなさまのお話を聞かせていただくと、ソーシャルメディアをお客様目線でとても楽しく運用されているということを感じました。

インタビュアー:ループス・コミュニケーションズ 岡村 健右

 

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1 件のフィードバック

  1. nnmrbiz より:

    【ヤマハ事例】音楽の楽しさが伝わるソーシャルメディア運用とは [in the looop] ループス・コミュニケーションズの岡村です。弊社のお客様であるヤマハ様に先日、顧客インタビューに行ってきました。いろいろと踏み込ん

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  • 著者:福田浩至
株式会社ループス・コミュニケーションズ副社長、博士(情報管理) 多数の企業にて、ソーシャルメディアの効果的かつ安全な運営を支援しています。 特に、企業のソーシャルメディア活用におけるルール「ソーシャルメディア・ポリシー」策定や啓蒙教育など積極的な守りの仕組みづくりが専門領域です。
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